Mercedes-Benz|メルセデス・ベンツ LAモーターショーでベールを脱いだCLS 63 AMG
Mercedes-Benz|メルセデス・ベンツ CLS 63 AMG
LAモーターショーでベールを脱いだCLS 63 AMG
メルセデス・ベンツは、ロサンゼルス オートショーで2012年モデルのCLS 63 AMGを正式に発表した。
文=松尾 大
流麗な4ドアサルーンに採用されたAMG仕様
エクステリアを、より特異なデザインを好むひとにむけてつくられたという「CLS 63 AMG」。ボンネットフードやバンパー、フロントグリルを変更し、フロントフェンダーにはユニークな造形が採用された。さらに、アグレッシブなリヤディフューザー、4本のテールパイプで構成されるエグゾートシステム、LEDのデイタイムライト、19インチの5スポークアルミホイールというのが、ノーマルモデルと比較したうえでの識別点。
スポーティなイメージのインテリアは、ウォールナットのトリム、AMGスポーツシート、アルミ製のパドルがついた3スポークステアリングホイールで構成されている。
搭載されるエンジンは5.5リッターにダウンサイジングされたものの、ツインターボ過給により最高出力386kW(525ps)/5500rpm、最大トルク699Nm(71.3kgm)/ 1750-5000rpmを発生。7速AMGスピードシフトMCTとの組み合わせにより、0-60mph加速4.4秒を実現。最高速度はリミッターが介入するため155mph(250km/h)となっている。これだけの性能にもかかわらず、燃費は6.3リッター自然吸気エンジンを搭載したモデルにくらべ33パーセントも向上しているという。これは、トルクコンバータを経由しない革新的なトランスミッション、AMGスピードシフトMCTによるところが大きい。
これだけの性能でも不十分というひとにたいしては、AMGパフォーマンスパッケージがオプションで用意されている。こちらは最高出力410kW(558ps)、最大トルク799Nm(81.5kgm)というパフォーマンスを記録し、0-60mph加速4.3秒、最高速度186mph(299km/h)と、高い加速性能をもっている。
価格についてはあかされていないが、販売は米国で2011年の夏が予定されている。
BRAND HISTORY
自動車の歴史をひもとくとき、その先駆者として辿りつくのがゴットリープ・ダイムラーとカーツ・ベンツというふたりのドイツ人だ。1885年から86年にかけて、このふたりがべつべつにガソリン自動車を生みだし、クルマ社会の礎を築いたことは、いまさら説明するまでもない。それぞれが興した自動車会社はライバルと目されていた時期もあったが、第一次世界大戦後の不況を乗り切るために手を結び、1926年に合併によってダイムラー・ベンツ社が設立されている。
製品にあたえられるメルセデスの名は、ダイムラーの顧客であったエミール・イェリネックが、ドイツ国外での販売を引き受けるかわりに長女の名前をつけさせたのがはじまりで、1902年にはダイムラー社により商標登録されている。
こうして生まれた、メルセデス、そして、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、その後もセーフティパッセンジャーセル、エアバッグ、 ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)、ナイトビューといった最新技術を積極的に導入するなど、自動車発展の牽引役としてつねに時代の先頭を走りつづけているのだ。