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2022年2月3日
竹富島の歴史文化を学び、味わう、大人のためのプレミアムな“食育”にご案内!|TRAVEL
「知る」は、おいしい!リターンズ 星のや竹富島編(3)
「島テロワール」の翌朝は、「畑人粥朝食」
「畑人粥朝食」は、島の食材を愛してやまない青木さんが、「より食べやすく島の食材を召し上がっていただくにはどうしたらいいか」と腐心し、作り上げた朝食メニューです。ハンダマ、赤シソ、長命草、フーチバー(よもぎ)、ハママーチをすり鉢ですりつぶし、アンダンスー(油味噌)とともに、粟やきび、長命草が入ったお粥に入れていただくのですが、やさしい、でもしっかりとハーブのえぐみが感じられるお粥は泡盛に撃沈した体を癒してくれることでしょう。
「自宅の近くで食べられたら超うれしいんですけど」選手権の優勝候補です。
そして、リゾート内の畑も案内してもらいました。前回の記事でも紹介していますが、星のや竹富島の敷地内には、畑があるんです! 水が豊富ではなく、土壌も作物を育てるのに適さない竹富島には特有の”畑文化“があります。しかし、今や伝統作物は絶滅の危機に。この状況を鑑み、星のや竹富島では、この島特有の畑文化や農作物を継承すべく、2017年、「畑プロジェクト」をスタートさせます。
このプロジェクトのリーダーが小山隼人さんです。2016年、星野リゾート入社とともに、星のや竹富島にやってきた小山さんは、島で唯一畑を続けている前本隆一さんに教えを乞い、前本さんに苗を分けてもらって伝統作物を作り始めました。竹富島には54の在来種があるそうで、「現在は42の在来種を栽培していますが、いずれは54種、すべての伝統作物を栽培したいと考えています」。たしか2年前は30種類ほどだったはず。この勢いだと実現は遠い未来のことではなさそうです。
よく見ると、畑の周りにも無数の小石が。竹富島ならではの景観は土壌の性質を物語るものだったのですね。
「畑をやるようになって、島への知識が深まりました」と語る小山さんは、心なしか2年前より精悍になった印象。もはやその姿は、島の「畑人」そのものでした。
星のや竹富島に滞在すると、リゾートの外に出るのがもったいなくなってしまいます。365日24時間泳げる全長46メートルのプールは最高に素敵だし、島の伝統を踏襲して造られた小路をただ歩くだけの時間でさえ、キラキラと輝いています。食べなきゃならないものもいっぱいです(ランチの「もずくそば」、超絶おすすめです!)。
全48の客室は、島の伝統民家を踏襲した、木造平屋作り。1棟1棟が独立したヴィラタイプで、すべての客室は沖縄の植物が植えられている庭を含め260㎡以上を有しています。で、その客室ですが、すべて南向き。リビングの大きな南窓と北側の小さな窓を開け放てば、幸せをもたらすと言われる“南風(パイカジ)”が通り抜けていきます。その南風の通り道に設えられたバスタブが、ちょっとくらくらするほどに良いわけです(笑)。前の記事でも書いたと思いますが、大切なことなので繰り返しておきました。
そんな客室で、プロの演奏者が三線を演奏してくれる旅情をくすぐるアクティビティ「三線の調べ」(有料)は、少し宙に浮いた気分で過ごしたい、離島のリゾートタイムにぴったり。敷地内の畑で好みの香りの薬草を摘んでアロマウォーターを作る「命草ウォーター作り」(無料)も楽しいですよ。あ、海の恵みを体いっぱいに取り込めるスパのご利用もお忘れなく(有料)。じんわり体が温かくなる海藻パックは、ぜひ一度、体験すべき案件です。
やはり星のや竹富島は、リゾートから出ない、アクティブな「おこもり」がサイコー。歴史、自然、風土、文化に触れたような暖かな気持ちになれ、「旅って、やっぱり楽しいよね」とシンプルなことを……、もっと大げさに言ってしまえば、「生きる」ことの楽しさを、底知れぬ包容力をもって、教えてくれるリゾートでもあります。そして、誓うのです、きっとまたここに帰ってこようと。
星のや竹富島
- 住所|沖縄県八重山郡竹富町竹富1955
- アクセス|竹富港から車で約7分(無料送迎バスあり)
- 客室数|48室(チェックイン15:00、チェックアウト12:00)
- 料金|1泊 11万2000円~(1室あたり、税・サービス料込、食事別)
問い合わせ先
星のや総合予約
電話|0570-073-066
URL|https://hoshinoya.com/