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2020年3月24日
自然環境を生かしたサステナブルなリゾート運営と、ごみ削減の具体的取り組み|Hoshino Resorts
Hoshino Resorts|星野リゾート
星野リゾートが取り組むサステナブルな「アメニティごみ削減」「ペットボトルフリー」改革
国内外にリゾート拠点を持つ星野リゾートは、ゴミの資源化100パーセントを目指す「ゼロエミッション」、周囲の自然環境を生かした自家水力発電や地中熱・温泉排熱利用設備による「自然エネルギーの活用」、そして自然を守りながら持続的な観光資源として活用する「エコツーリズム」の3つを柱とした、サステナブルな運営を行なってきた。さらに2019年からは、プラスチックごみ削減のために客室でのペットボトル提供が一部廃止され、またホテル運営において大きな課題であるアメニティごみの削減および使用済み歯ブラシをリサイクルする取り組みが開始されている。今後も、星野リゾートの各ブランドや地域特性に合わせ、環境保全活動を推進するという。
Text by OZAKI Sayaka|Edit by TSUCHIDA Takashi
リゾート地の自然環境を守り、環境負荷を軽減していく
「豊かな自然環境があることがリゾート最大の魅力」として、自然環境保全および環境への負荷を最大限に抑える運営に取り組んできた星野リゾートが、ごみ削減対策としてアメニティごみの削減および使用済み歯ブラシのリサイクル、また客室でのペットボトルを廃止してパブリックスペースでのウォーターサーバー設置の推進を開始した。
取り組みの第1弾は、2019年内の個包装ソープ類の撤廃だ。現在、星野リゾートが運営する国内全宿泊施設のうちすでに約90パーセントがポンプボトルを採用しているが、今後は100パーセント導入を目指していく。なお、ソープ類をポンプボトルにした場合、個包装ソープ類を使用した場合と比較すると年間で約49トンのプラスチック容器、また約73キロリットルのソープ類の破棄削減につながる試算がなされている。
取り組みの第2弾は、使用済み歯ブラシについてだ。2019年10月以降「星のや軽井沢」から開始した使用済み歯ブラシのリサイクルの仕組みを国内30箇所の宿泊施設へ導入し、年間100万本以上も廃棄されている使用済み歯ブラシを回収し再資源化することで、プラスチック製品への再利用を推進する。さらに次のステップとして、使用済み歯ブラシのリサイクル後の再利用についても検討が進められている。
そして取り組みの第3弾は「ペットボトルフリー」について。2019年11月より、リゾナーレ那須をはじめとして順次リゾナーレブランド全施設で客室でのペットボトル入りミネラルウォーターの提供を廃止し、館内のパブリックスペースにウォーターサーバーを設置している。滞在中はもちろん日常生活で持ち歩きたくなるようなオリジナルタンブラーを販売することで、プラスチックごみ問題の認知拡大につなげていくという。
星野リゾートでは、これまでにも環境負荷を軽減するためのサステナブルな取り組みが行なわれており、「星のや軽井沢」では周囲の自然環境を生かし、自家水力発電と地中熱・温泉排熱利用設備を導入して使用エネルギーのうち約7割の自給に成功。また軽井沢事業所では多品種の廃棄物が排出されるホテル運営において難しいとされる単純焼却・埋め立てごみゼロ=リサイクル率100パーセントを目指し、2011年には「ゼロエミッション(ごみ排出量ゼロ)」を達成した。
さらに、地域の生態系を保全しながら自然環境保全活動を続ける星野エリアのNPO法人「ピッキオ」では、エコツーリズムを通して野生動植物との出合いをサポートするネイチャーツアーの開催、人とクマの共存を目指したツキノワグマの保護管理事業も行なっている(https://openers.jp/lounge/lounge_features/nTllq)。
今後も星野リゾートでは、リゾートの自然環境保全と環境負荷を軽減するための取り組みを継続して行なっていく予定だ。
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