天神に誕生する新たなランドマーク「ONE FUKUOKA HOTEL」
LOUNGE / TRAVEL
2025年8月12日

天神に誕生する新たなランドマーク「ONE FUKUOKA HOTEL」

ONE FUKUOKA HOTEL|ワンフクオカホテル

九州最大の歓楽街・中洲と商業の中心地・天神。「天神ビッグバン」をはじめとする大規模再開発により、伝統的な九州の中心都市から、企業が集積する次世代ビジネスハブへと生まれ変わろうとしている。この変革の象徴として2025年4月に開業したのが「ONE FUKUOKA HOTEL」だ。

Text by IJICHI Yasutake

変革する福岡、中洲と天神から見る都市の未来

福岡の心臓部と呼ばれる中洲と天神。那珂川を挟んで向かい合うこの二つのエリアは、長らく九州最大の歓楽街とビジネス街として、この街の顔となってきた。博多川の河岸に屋台が並ぶ中洲の夜景は、まさに福岡の象徴的な風景。一方の天神は、西鉄福岡駅を中心とした商業エリアとして発展し、デパートや老舗百貨店が軒を連ねる九州随一のショッピングエリアとして親しまれている。
しかし、いま福岡は大きな変革を遂げようとしている。人口165万人を突破し(2025年6月時点)、アジアの玄関口として国際都市への道を歩む福岡市は、新たなビジネス地として急速に注目を集めている。11年連続50社以上の企業を誘致し、国家戦略特区 グローバル創業・雇用創出特区にも指定された福岡市は、スタートアップ支援などにも力を入れ、将来的なユニコーン企業の創出を目指している。さらに2024年6月には、政府の金融・資産運用特区の対象地域にも選定され、ビジネス拠点としての魅力をさらに高めている。

「天神ビッグバン」が描く新たな都市像

この変革を象徴するのが天神ビッグバンと博多コネクティッドという再開発プロジェクト。福岡の大きな魅力のひとつは、福岡空港が市内中心部からわずか10分程度という近さにあることで、この地理的優位性がアジア各都市への玄関口として福岡をアジアのビジネスハブに押し上げている。
天神ビッグバンは2015年に始動し、国家戦略特区指定により航空法の高さ制限が緩和され、都市の多様性と文化的な魅力を高めることを目指したもの。2024年からの3年間で23万平方メートルを超える新規オフィス供給が予定されており、老朽化したビルが耐震性の高い先進的なビルに生まれ変わることでの都市機能の大幅な向上を実現している。
こうした流れに伴い、ホテル業界でも多くの新しい施設が誕生している。2023年にはザ・リッツ・カールトン福岡が福岡大名ガーデンシティ内に開業、九州初のリッツ・カールトンとして話題となった。同年にはザ ロイヤルパーク キャンバス 福岡中洲、西鉄ホテル クルーム 博多祇園 櫛田神社前なども相次いで開業し、福岡のホスピタリティはさらに魅力を増している。

多様性に富む福岡の食文化

福岡の魅力は都市機能の革新だけにとどまらない。この街が誇る豊かな食文化も、多くの人々を惹きつける要素のひとつだ。もつ鍋や明太子といった代表的な郷土料理はもちろんのこと、実は福岡の食の世界はもっと奥深い。
昭和24年から続く宝雲亭の一口餃子は、にんにくを使わないあっさりとした味わいを特製ポン酢と柚子胡椒で楽しむ博多独特の餃子として愛され続け、もつすきの老舗もつ繁では、もつ鍋とは一味違う昭和然としながら洗練された味わいが人気で多くの著名人も訪れる。薬院のさか本では職人技が光る会席料理を気軽に、天ぷら割烹の天政では天ぷらだけでなく鮮度のイカや冬はクエを粋に味わうことができる。福岡には、食文化の多様性と奥深さが散りばめられている。

ビジネスの拠点として最適な「ONE FUKUOKA HOTEL」

こうした福岡の変革の象徴として、2025年4月24日、天神の新たなランドマークONE FUKUOKA BLDG.の最上層にONE FUKUOKA HOTELが開業した。
このホテルを運営するのは、「日本のおもてなしを世界中の人々へ」をミッションに掲げる株式会社Plan・Do・See。任天堂旧本社社屋と安藤忠雄氏設計監修の新建築が融合した京都の丸福樓、東京青山ベルコモンズ跡地に誕生したTHE AOYAMA GRAND HOTELなどを手がける、Plan・Do・Seeの特徴は、その土地の歴史や文化を深く理解し、建築や空間デザインにまで踏み込んだ総合的なブランディングを行うことにある。
18-19階に位置するこのホテルは、福岡市営地下鉄天神駅直結という抜群のアクセスを誇る。
客室は、博多湾を一望できるテラス付きスイートから、緑豊かな中庭を望む書斎付き客室まで、多彩なタイプを用意。まるで自宅のような快適性。「痒い所に手が届く」とはまさにこのことで、ゴミ箱、リモコン、電気のスイッチなど、「ここにあったらいいな」と思うとやっぱりそこにある。長期滞在のビジネス利用者にとって理想的な環境を実現している。
また、外気浴ができる大浴場とサウナ、ライブラリーラウンジといった充実した館内施設は、旅の疲れを癒やすのに最適。ラウンジでは、コーヒーやお茶だけでなくスロージューサーまで置いてあり、ここでもディティールまでも行き届くホスピタリティの高さが垣間見える。ダイニングでは、大きな窓から差し込む陽の光に包まれながら、九州の新鮮な食材を活かしたメニューを楽しむことができ、一日の活力を与えてくれる。
館内は、舘鼻則孝氏をはじめとするアーティストの作品の数々が点在し、「創造交差点」というコンセプトのもと、宿泊者の感性を刺激する空間が演出されている。創造性とイノベーションが求められる現代のビジネスパーソンにとって、新たなインスピレーションを得る場となる。
天神ビッグバンの中核を成す「ONE FUKUOKA HOTEL」は、変革する福岡の未来を体現する存在として、九州ビジネスの新たな拠点となることだろう。アジアへの玄関口として発展を続ける福岡で、このホテルは単なる宿泊施設を超えた、ビジネス創造の舞台として機能していくだろう。
ONE FUKUOKA HOTEL
場所|福岡県福岡市中央区天神1丁目11番1号 ONE FUKUOKA BLDG. 18-19F
アクセス|福岡市地下鉄「天神」駅直結
問い合わせ先

ONE FUKUOKA HOTEL
Tel.092-752-1110
https://onefukuokahotel.jp/

                      
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