MOVIE│アカデミー賞最多4部門受賞作が日本上陸『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
MOVIE│アカデミー賞で作品賞や監督賞など最多4部門受賞作が日本上陸
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
アレハンドロ・G・イニャリトゥの最新作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』。本年度のアカデミー賞®で作品賞や監督賞など最多4部門に輝いたダークコメディが4月10日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショーされる。
Text by YANAKA Tomomi
まるでワンカットかと見まごう、これまでにない映像世界を実現
『バベル』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞し、スリリングな人間ドラマで類稀なる才能を発揮してきたアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督。そんな彼が最新作のテーマに選んだのは、往年のヒーローをモチーフにしたダークコメディ。しかも、『ゼロ・グラビティ』でアカデミー賞®撮影賞を獲得したカメラマン、エマニュエル・ルベツキとタッグを組み、1本の映画をまるでワンカットかと見まごう、流れるようなカメラワークで捉えるという、これまでにない取り組みを実現させたのだ。
こうして完成した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』に世界は熱狂。アカデミー賞®では、最多タイの9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、撮影賞など4部門を受賞するという快挙を成し遂げた話題作がいよいよ日本でも上映される。
『バードマン』という架空のヒーロー映画で一世を風靡し、ブロードウェイの舞台で再起をかけようと奮闘する主人公リーガンには、初代『バットマン』のマイケル・キートン。イニャリトゥ監督たっての願いにより、かつてのスーパーヒーローが主人公という虚実入り乱れるような配役が実現した。
また、こちらもアメコミを原作とした『インクレディブル・ハルク』に出演したエドワード・ノートン、『アメイジング・スパイダーマン』のエマ・ストーンとヒーローものにゆかりのある俳優が集結。ナオミ・ワッツら実力派俳優も脇を固める。
失意のどん底にいる“元バードマン”が現実と幻想の狭間で見たものとは?
映画シリーズ終了から20年、いまも世界中で愛されているスーパーヒーロー、バードマン。しかし、バードマン役でスターになったリーガンは、その後のヒット作に恵まれず、私生活でも結婚に失敗し、失意の日々を送っていた。
再起を決意したリーガンは、レイモンド・カーヴァーの『愛について語るときに我々の語ること』を自ら脚色し、演出と主演も兼ねてブロードウェイの舞台に立とうとする。ところが、代役として現れた実力派俳優のマイクには存在を脅かされ、娘とはコミュニケーションがうまく取れず、ふたりの溝は深まるばかり。しかも、訣別したはずの“バードマン”の幻覚が目の前にあらわれ、彼を攻め立てるのだった。
だれもが共感する「愛されたい」という願い。これまでにない映像世界とともに、欠点だらけの男が、交錯する現実と幻想の狭間に見出した愛の形を見届けたい。
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
4月10日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督|アレハンドロ・G・イニャリトゥ
出演|マイケル・キートン、ザック・ガリフィナーキス、エドワード・ノートン、アンドレア・ライズブロー、エイミー・ライアン、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ
配給|20世紀フォックス
2014年/アメリカ/120分
http://www.foxmovies-jp.com/birdman/
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