没後30年記念、トリュフォーの全23作品を一挙公開!
没後30年を記念しトリュフォーの全23作品を一挙公開
『フランソワ・トリュフォー映画祭』を角川シネマ有楽町で開催
フランスを代表する映画監督で、ヌーベルバーグの牽引役としても知られたフランソワ・トリュフォー。1984年に52歳の若さで亡くなってから30年が経った。それを記念した『フランソワ・トリュフォー映画祭』が、10月11日(土)から10月31日(金)まで、3週間限定で開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
トリュフォー作品の常連、俳優ジャン=ピエール・レオー氏が舞台挨拶を予定
1932年にパリで生まれたフランソワ・トリュフォー。8歳ではじめて映画と出合い魅了されるものの、少年時代は非行に走り、少年鑑別所に収容されたことも。しかし、そんな彼を救ったのはまぎれもなく映画だった。若いころから映画の批評を執筆し、25歳でデビュー作となる『あこがれ』(1957年)を完成させる。
その後もカンヌ国際映画祭で最優秀監督賞に輝き大ヒット作となった『大人は判ってくれない』(1959年)や、『華氏451』(1966年)でフランス映画の巨匠としての地位を確立。その後も『アメリカの夜』(1973年)など、数々の名作を生み出してきた。
期間中は、彼が手がけた全23作品を上映。また初日となる10月11日(土)には、初日舞台挨拶がおこなわれ、トリュフォーの分身を演じつづけ、トリュフォーと親子のような関係を築いていたというジャン=ピエール・レオー氏の登壇が予定されている。
また没後30年を記念し、『大人は判ってくれない』など、代表作3作品にHDマスターがほどこされ初のブルーレイ化を実現。さらにトリュフォーと親交のあった、映画評論家の山田宏一氏と蓮實重彦氏による『トリュフォー最後のインタビュー』も平凡社から刊行された。ちなみに、トリュフォー研究の第一人者ともいえる山田氏は、今回の映画祭で『アメリカの夜』以外のすべての字幕を担当しており、トリュフォーを知り尽くした彼による決定版ともいえる作品群が上映される。
この映画祭の開催に合わせて、さまざまなイベントも実施。H.P.FRANCE ビジュー丸の内店では映画のワンシーンをイメージしたジュエリーがコーディネートされるほか、フランスの老舗パン店「PAUL」神楽坂店では、フランス北東部にちなんだ期間限定商品が発売されるなど、さまざまな店舗でトリュフォー作品やフランスにちなんだ催しが企画されている。
いまなお世界中の映画ファンに大きな影響を与えつづけているトリュフォー。輝きを放つ彼の作品の数々を、この機会にスクリーンで鑑賞したい。
『没後30年フランソワ・トリュフォー映画祭』
日程|10月11日(土)~10月31日(金)
会場│角川シネマ有楽町
東京都千代田区有楽町1-11-1 読売会館8階
Tel. 03-6268-0015
鑑賞料金│一般1800円、大学・高校生1500円、中学生・小学生1000円、60歳以上1100円、水曜サービスデー1100円
『トリュフォー最後のインタビュー』
著者│山田宏一、蓮實重彦
刊行│平凡社
仕様│四六判、576ページ
価格│3240円
『フランソワ・トリュフォー ブルーレイ』
作品│『大人は判ってくれない/あこがれ』『突然炎のごとく』『終電車』
発売│角川書店
価格│5184円