ヴィム・ヴェンダース最新作『アランフエスの麗しき日々』|MOVIE
MOVIE|ペーター・ハントケの戯曲を映画化
女と男が織り成す会話劇
ヴィム・ヴェンダース最新作『アランフエスの麗しき日々』が2017年12月より全国順次公開される。ペーター・ハントケ氏の戯曲を映画化した。ヴェンダース最新作とハントケ氏のコラボレーションは本作が5作品目。会話劇が作る静謐な世界観に注目だ。
Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)
ヴェンダース初のフランス語作品
ヴィム・ヴェンダース監督の最新作『アランフエスの麗しき日々』が12月より全国順次公開することが決定した。ヴェンダース監督にとって初のフランス語作品となる。
本作は2016年ヴェネチア国際映画祭正式出品作品で、ヴェンダース監督が永年の友人であるオーストリア出身の作家、ペーター・ハントケ氏の戯曲を映画化した。
『3枚のアメリカのJP』(1969)、『ゴールキーパーの不安』(1971)、『まわり道』(1975)、そして『ベルリン・天使の詩』(1987)に続く、ヴェンダース監督とハントケ氏の5本目のコラボレーション作品だ。
原作の副題は「夏のダイアローグ(対話)」とされており、柔らかい風が吹く麗しい夏の日に、広々とした平原の遠くにはパリのシルエットが見える木陰のテラスというシチュエーションで、全編にわたり“女と男が織り成す会話劇”で構成される。
性的体験、子供時代、記憶、夏の本質、そして男と女の違いについて、女性的な視点と男性的な認識について、交わされる対話は、決闘やQ&Aゲームともいえるほど印象的。
ヴェンダース監督は、「100パーセント思いのままに撮った生涯で初めての映画だ」と本作についてコメントしている。
アランフエスの麗しき日々
監督・脚本|ヴィム・ヴェンダース
キャスト|レダ・カテヴ、ソフィー・セミン、イェンス・ハルツ、ニック・ケイヴ
原題|Les BEAUX JOURS d’ ARANJUEZ
原作|ペーター・ハントケ『アランフエスの麗しき日々 夏のダイアローグ』(論創社)
製作年|2016年
製作国|フランス、ドイツ、ポルトガル
言語|フランス語、ドイツ語、英語
時間|97分
字幕翻訳|松岡葉子
配給|オンリー・ハーツ
公開日|2017年12月より YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
オンリー・ハーツ
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