注目の若手、稲葉雄介監督による『アリエル王子と監視人』|MOVIE
MOVIE|熊本を舞台にした日タイ共同製作のロードムービー
注目の若手、稲葉雄介監督による『アリエル王子と監視人』
日本とタイにより共同製作され、注目の若手映画監督、稲葉雄介がメガホンを取ったロードムービー『アリエル王子と監視人』。7月11日(土)より、ユーロスペース渋谷ほか順次公開される。
Text by YANAKA Tomomi
カンヌでの上映も実現
お忍びで来日した異国の王子が出会ったまるで正反対に生きる熊本の女性。ふたりの3日間のエスケープを描いた『アリエル王子と監視人』が公開される。
監督を務めた稲葉雄介は、海外の映画祭でも評価の高い若手期待の星。デビュー作『君とママとカウボーイ』は、カンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得したタイ出身のアピチャッポン・ウィーラセタクン監督から「私の2010年の映画体験のハイライトのひとつ」と最大の賛辞が送られている。
主演のアリエル王子役には、タイを拠点に活躍するミュージシャンでもあるチャーノン・リクンスラガーンをオーディションで抜擢。彼を監視人としてガイドすることになった女性には、映画や舞台で活躍する伊澤恵美子が演じた。
また『アリエル王子と監視人』はタイの撮影チームも参加し、熊本での撮影を敢行。さらに5月に開かれたカンヌ国際映画祭でのマーケット上映も実現している。
お忍びで熊本にやってきた王子の監視人とは
ルベール王国のアリエル王子と付き人のクリスはお忍びで休暇を過ごすため、アリエルの父の古い友人ヒデが支配人を務める熊本のホテルを訪れた。常に王位継承というプレッシャーにさらされているアリエルはこの休暇にかこつけ“自由”を体験しようと、到着してすぐ勝手に出歩き、すぐにクリスに見つかってしまう。
アリエルに王族らしい節度ある行動を求めるものの、彼の気持ちがわからなくもないクリスは、一計を案じ、ヒデに監視人として公認のデート相手を探すように依頼するのだった。
日本とタイの注目のクリエイターがタッグを組んだ『アリエル王子と監視人』。歴史がありながらもファッショナブルでアーティスティック、そして雄大な自然を抱く熊本を舞台に、独自の映像美が生み出されている。
『アリエル王子と監視人』
7月11日(土)より、ユーロスペース渋谷ほか順次公開
監督|稲葉雄介
出演|チャーノン・リクンスラガーン、伊藤恵美子、忍成修吾、セリーナ・ウィスマン、石田えり、北本崇人、榎本智一、大西礼芳、篠井英介
配給|キリンジ
2015年/日本・タイ/70分
http://handintheglove.jp