ジュリアン・ムーアがアカデミー賞主演女優賞を受賞した『アリスのままで』|MOVIE
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2015年6月25日

ジュリアン・ムーアがアカデミー賞主演女優賞を受賞した『アリスのままで』|MOVIE

MOVIE|ジュリアン・ムーアがアカデミー賞主演女優賞を受賞!

若年性アルツハイマーの女性を描いた感動作『アリスのままで』

若年性アルツハイマーを患った女性が懸命に最後まで闘う姿を描いた『アリスのままで』。心を打つ演技で、主演のジュリアン・ムーアがアカデミー賞主演女優賞にも輝いた話題作だ。6月27日(土)より、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開される。

Text by YANAKA Tomomi

ALSを患ったリチャード・グラッツァー監督の遺作

世界中でベストセラーになったリサ・ジェノヴァによる小説を映画化した『アリスのままで』。演技派女優として知られる主演のジュリアン・ムーアが、50歳で若年性アルツハイマー症を発症したアリスという難役に挑戦し、英国アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞をはじめ、各地の映画祭で喝采を浴びた話題作が日本でも上映される。

監督を務めたのは自身も難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)を患いながらも、映画製作をつづけてきたリチャード・グラッツァー監督と同性のパートナーであるウォッシュ・ウェストモアランド監督。だれのせいでもない苦しみと、そのなかでもなお、よろこびを見出そうとするアリスの心境に細やかにわけ入った。そして、リチャード・グラッツァー監督は、ジュリアン・ムーアのオスカー獲得を見届けたあとの今年3月、合併症により逝去。本作が遺作となった。

アリスの夫で医学博士のジョンには、『ブルージャスミン』のアレック・ボールドウィン。そして長女アナには『スーパーマン リターンズ』のケイト・ボスワース、次女のリディアには『オン・ザ・ロード』のクリステン・スチュワートなど演技派俳優が揃い、家族の想いや葛藤を細やかに演じている。

『アリスのままで』

『アリスのままで』

人生の充実期を迎えたアリスに降りかかるまさかの運命

著名な言語学者として敬われ、名門コロンビア大学の教授として学生たちから絶大な人気を集めていた50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。夫のジョンからも変わらぬ愛情で包まれ、幸せな結婚をした長女のアナと医学生の長男トムになんの不満もない。ただ、ロサンゼルスで女優を目指す次女のリディアだけが唯一の心配の種だった。

そんなある日、アリスにまさかの試練が降りかかる。学会の発表で言葉が出なくなったり、ジョギング中に自分のいる場所がわからなくなったり、物忘れが頻繁に起きるようになったのだ。診察を受けた結果、若年性アルツハイマー症と宣告されたアリス。その日から彼女の避けられない運命との闘いがはじまるのだった。

最後に自分の名前、家族の存在すら思い出せなくなっても、決して消えないアリスの生きた証。だれにも予測できない人生の瞬間を精一杯生きる尊さを私たちにあらためて伝えてくれる感動作だ。

『アリスのままで』
6月27日(土)より、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー
監督|リチャード・グラッツァー、ウォッシュ・ウェストモアランド
出演|ジュリアン・ムーア、アレック・ボールドウィン、クリステン・スチュワート
配給|キノフィルムズ
2014年/アメリカ/101分/原題『Still Alice』

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