MOVIE|ウディ・アレン監督が複雑な女心に迫る『ブルージャスミン』
MOVIE|ケイト・ブランシェットの怪演が見もの!
ウディ・アレン監督が複雑な女心に迫る『ブルージャスミン』
人生のどん底に堕ちたジャスミンは、再びセレブリティ生活に返り咲くことができるのか? ウディ・アレン監督が、ケイト・ブランシェットをヒロインに迎えて送るシリアスなヒューマン・ドラマ『ブルージャスミン』が、5月10日(土)より全国ロードショーされる。
Text by KUROMIYA Yuzu
ケイト・ブランシェットがアカデミー賞主演女優賞を受賞
ウディ・アレン監督が『ミッドナイト・イン・パリ』などのロマンティック・コメディ路線とはがらりと趣向を変え、一人の女性の転落人生と、その複雑な胸の内を丁寧に描き出したのが新作『ブルージャスミン』だ。
虚栄心とプライドで塗り固められたヒロインの華麗なる“過去”と、痛々しすぎるほど悲惨な“現在”とを対比させながら、絶望のどん底に転落したセレブリティの運命を残酷なまでに冷徹なまなざしで見つめていく。
主人公にはケイト・ブランシェット。ひたすら堕ちていくジャスミンのはかなさと哀しみを体現したその鬼気迫る演技で見事、第86回アカデミー賞主演女優賞を受賞した。脇を固めるのは、アレック・ボールドウィン、サリー・ホーキンス、ピーター・サースガードら、個性溢れる実力派俳優たち。ヒロインを象徴する挿入歌として、名曲「ブルームーン」が使用されている。
人生のどん底に堕ちたジャスミン
サンフランシスコの空港にジャスミンという名の女性が降り立った。かつてニューヨーク・セレブリティ界の花と謳われた彼女の人生は、ある日突然崩壊。ハンサムな夫との結婚生活も資産もなにもかも失ったジャスミンは、庶民的な妹のアパートに身を寄せて再出発をはかる。しかし、過去の栄華を忘れられず、不慣れな仕事と勉強に疲れ果て、精神のバランスを崩してしまう。
やがてなにもかもに行き詰まったとき、理想的なエリートの独身男性とめぐり会ったジャスミンは、再び上流階級へ返り咲きをもくろむが――。
『ブルージャスミン』
5月10日(土)より、新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
監督・脚本|ウディ・アレン
出演|ケイト・ブランシェット、アレック・ボールドウィン、サリー・ホーキンス、ピーター・サースガード
配給|ロングライド
2013/アメリカ/98分/原題『BLUE JASMINE』
http://blue-jasmine.jp
Photograph by Jessica Miglio © 2013 Gravier Productions, Inc. / Photograph by Merrick Morton © 2013 Gravier Productions, Inc.