瓶内二次発酵、デゴルジュマン、“シャンパーニュ製法”で生まれた千代むすびの日本酒スパークリング「SORAH」|CHIYOMUSUBI
LOUNGE / EAT
2020年4月23日

瓶内二次発酵、デゴルジュマン、“シャンパーニュ製法”で生まれた千代むすびの日本酒スパークリング「SORAH」|CHIYOMUSUBI

CHIYOMUSUBI|千代むすび

フュージョン時代と言われる現代の日本料理にぴったり。日本の食材を生かすには、やっぱり日本酒。しかも泡!

うんっ! 前評判通り、確かに旨い! シャンパーニュ同様のきめ細やかな泡の爽快感と、日本酒らしい奥ゆかしき味わい。これは和の食材、和の調味料をベースにした、あらゆる料理に合いそうです。舌の上で軽やかにプチプチと弾ける炭酸の感覚は、いわゆる炭酸充填モノのお酒とはまったく異なります。この繊細さは、やっぱり食前・食中でグンと引き立つし、シャンパーニュ同様のプレステージなタッチという意味でも、まったく引けを取らないのです。

Edit & Text by TSUCHIDA Takashi

ただ炭酸ならいいわけじゃない! このシルキーな泡が最高なんです

すみません、いまこの製品を試しながら言葉を紡いでいるので、多少、言葉使いが雑なところがあったら本当にごめんなさい。この「SORAH」、OPENERS代表の松本博幸氏から「すごく旨いから飲んでみて」と言われて、自宅で試飲している次第です。
ワタクシ、お酒大好き。日本酒大好き。そしてスパークリングワイン大好きなんですよ。自宅でも週イチペースで、必ずスパークリングワインを飲んでます。シャンパンは自分にとっては高価なものなので、特別な時だけにとって置いて。いつもの週末は、もっぱら「カヴァ」「スプマンテ」「クレマン」を愛飲しています。やっぱり、疲れた身体にシュワシュワ感は“サイコー”なんですよ。
一方の日本酒は、芳醇な味とコスパの高さが気に入っているところなんですが(プレミア価格のアイテムには手を出さずに、定価で買っている分にはとてもコスパがいいと思ってます)、労働後の疲れた身体には、シュワッとした爽快感のほうが好みで、どっちかと言うとスパークリングワインで週末「お疲れちゃん会」を自主開催しています。
いま酒好きの間では、空前の炭酸ブーム。その筆頭がシャンパーニュなわけで、雲の上の機内でも、食事の時は皆んな、こぞってシャンパーニュ(もしくはスパークリングワイン)を注文してますよね。葡萄じゃなくとも、ウイスキーのハイボール、ジントニックなど、誰もが炭酸好き。シュワッとしたのど越し、爽快感をアルコールとともに楽しむのが、現代の気分なんです。
そんななかで、やっぱり一歩抜きん出るのは、瓶内発酵のシャンパーニュ。はい、ここは少し、丁寧に解説します。
シャンパンの泡って、炭酸を後から足してるんじゃないんです。あれは、ワインをひとつひとつ瓶詰めした後、再度、瓶内でアルコール発酵させ、その時に出る二酸化炭素を逃さず、瓶内に封じ込めることでできた泡です。この製法を生み出したのは、修道士ドン・ペリニヨン氏。プレステージキュベ「ドン ペリニヨン」の生みの親です。
つまり分解発酵により生成された二酸化炭素がアルコールの液体に溶けてできた、自然由来の小さな泡。シルキータッチのきめ細やかな泡が楽しめる所以はそこにあります。
そしてSORAHはこのシャンパーニュ方式と同じ、瓶内二次発酵でできた泡を封じ込めた製品です。異なるのはワインはワイン酵母で、日本酒は日本酒酵母。ほぼ親戚みたいなもんです。だからシャンパーニュ同様に、泡がきめ細かい。
このきめ細やかさが、ポイントなんです。スムースな舌触わりとは、のど越しで引っかかりがないわけで、飲むたびに気分をアゲ続けてくれるわけです。ひと口、またひと口と、グラスを口に運ぶごとに、気分が高揚する泡。サイコーじゃないですか?
しかもこの「SORAH」が抜きん出ているのは、濁りのないクリアさです。これまでも日本酒で瓶内二次発酵させる製法はあったんですが、発酵後の澱を取り除く技術がなく、澱がそのまま瓶に沈殿する形で販売されてきました。
冷却の後、デゴルジュマン、ドサージュ、打栓の一連の作業を素早く行うことが重要。
「SORAH」はそれを良しとせず、シャンパーニュ同様のデゴルジュマン(澱抜き)を実現させたことに革新性があります。逆さにした瓶の頭に澱を集め、専用機械でマイナス27℃まで瞬間冷凍。凍った澱を一気に吹き飛ばし、予め濁りを取り除いたお酒を減った分と同量つぎ足し、打栓(コルクで栓をして、ワイヤーで留める)。こうして「SORAH」が生み出されます。
さて、この「SORAH」は、シャンパーニュ並みの値付けで流通しています。日本酒としては超ハイエンドの部類と言わざるを得ませんが、この唯一無二の体験は、他に代えがありません。しかも、シャンパーニュと比べるなら同程度。
だからもしも「今晩はスパークリング飲みたいな」「つまみは和食だよ」「ちょっと奮発してみよっかな」という要素が重なったら、一度試してみてください。日本酒って、ついにここまで来たんだ!! って、きっと感動できると思いますよ。
なかなか外に飲みに行けない昨今ですが、そんな時こそ、こんなお酒を家でゆっくりと味わってみませんか。それじゃ、カンパイっ!
CHIYOMUSUBI SORAH【SPARKLING SAKE】
原材料|米(国産)、米麹(国産米)
保存方法|高温多湿を避け、冷暗所にて保存
賞味期限|約1年(未開栓の状態)
価格|4400円(720ml)、2475円(360ml) ※ともに税込
問い合わせ先

千代むすび酒造
Tel.0859-42-3191
http://www.chiyomusubi.co.jp

                      
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