EAT|幻のレストラン「Krug En Capitale」が大阪を魅了した夜
LOUNGE / EAT
2015年1月22日

EAT|幻のレストラン「Krug En Capitale」が大阪を魅了した夜

EAT|クリュッグ×和食×イタリアンによる夢のコラボ

幻の期間限定レストラン「Krug En Capitale」が大阪を魅了した夜

ヨーロッパで大きな話題を呼んだ幻のレストラン「Krug En Capitale」がついに日本上陸。9月4日(木)から11日(木)までの8日間、大阪の某所で開催された。ここではオープンに先駆けておこなわれた、プレスレセプションの模様をお届けする。

Text by TANAKA Junko (OPENERS)

本質のみで提供される豊かな時間

1843年、フランス・ランスで産声をあげた「Krug(クリュッグ)」。以来、毎年最高のシャンパーニュを造るという、究極の理想を追いつづけている。品質に対する妥協のない姿勢は「唯一無二のシャンパーニュ」と称されるほど。

Krug En Capitale 02

香り高いアロマと味わい、絶対的なエレガンスを備えたクリュッグの“泡”は、まさに歓びそのもの。至高のシャンパーニュを、特別な空間で、特別な料理とともに味わってほしい──。

「Krug En Capitale」はクリュッグがそんな思いで企画したイベントだ。これまでパリやロンドン、ミラノなどヨーロッパの街を中心におこなわれ、大きな注目を集めた“幻のレストラン”が、ついに日本初上陸。9月4日(木)から11日(木)まで、8日間にわたって大阪の美食家たちを魅了した。

そして「Krug En Capitale in Osaka」のオープンに先駆け、9月1日(月)に開かれたプレスレセプション。この日招待されたのは「パティシエ エス コヤマ」オーナーシェフの小山進氏、作曲家の千住明氏、アコーディオン奏者のcoba(こば)氏、元ラグビー選手の大畑大介氏など、各界を代表する16人のゲスト。夕日が沈みはじめた18時。ドレスコードのブラックタイに身を包み、集合場所に指定された湊町船着場(湊町リバープレイス)に顔を揃えた。

ちなみにこの日、事前に知らされていたのは集合場所のみ。ゲストたちは行き先を告げられないままボートに乗り込み、シグネチャーボトル「KRUG Grande Cuvée(クリュッグ・グランド・キュヴェ)」を味わいながら、イベント会場へと移動。“アミューズブーシュ”は夕闇に包まれていく景色である。見慣れたはずの大阪の街も、ボートの上から眺めると少しよそ行きに見えるから不思議だ。こんなちょっとした非日常感の演出も、イベントへの期待をいやおうにも高めてくれる。

屋外で軽めのアパタイザーを楽しんだあとは、薄暗い通路を抜けて、いよいよイベント会場へ。そこには無機質な打ちっぱなしのコンクリート壁を、シャンデリアとキャンドルで照らし出したラグジュアリーな空間が広がっていた。

空間の監修を務めたのは、大阪を拠点に国内外で活躍するデザイン集団「graf」の服部滋樹氏。彼は今回、クリュッグが打ち出すコンセプト「Rough Luxury(肩をはらないラグジュアリー)」を空間に体現したのだという。

Krug En Capitale 13

「道頓堀の華やかな景色から会場へと至る水辺には、いつもの景色とはまったく違う、土地の魅力が漂っています。唯一無二のシャンパーニュは、そんな大阪の景色をより一層、艶やかに水辺に映し出します。道頓堀をシークエンスのはじまりとして、抑揚ある地域を潜り抜け、到着するのは名村造船所跡地。世界の海を航海します。

かつての船造りの建物は、荒れた外観からは想像もつかないドッシリとした包容感があります。コンクリートの床をジャリッと鳴らして、先へと足を進めると、『ようこそ』と会釈をしてくれています。“肩をはらないラグジュアリー”とは建物・空間を含むすべての空気感が、本質のみで提供される豊かな時間なのだと教えてくれているかのよう。シャンパーニュを一適口にした瞬間から、私たちを見たことのない世界へと導き、追体験させてくれることでしょう」(服部氏)

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「鮨処多田」の多田幸義氏

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「ポンテヴェッキオ」の山根大助氏

服部氏のマジックで生まれ変わった空間で腕を振るうのは、予約の取れない名店として知られる完全紹介制「鮨処多田」の多田幸義氏、関西を代表するイタリアンの名店「ポンテヴェッキオ」の山根大助氏という二人のシェフ。この日のためにタッグを組んで、クリュッグと相性抜群の特別メニューを作り上げた。

キャビアやフォアグラといった、シャンパーニュとなじみの深い食材から、ウニや松茸、昆布といった日本の食材まで、あらゆる食材を駆使した芸術品のような料理に舌鼓を打つゲストたち。なかには「“ポンテヴェッキオ”“多田”合作、昆布〆甘鯛と夏野菜のフェデリーニの冷製」など、二人の合作も登場。BGMは、歌手のケザイア・ジョーンズ氏、女性ピアニストのカティア・ブニアティシヴァリ氏の選曲によるもの。その傍らに用意されたのは「KRUG Vintage(クリュッグ・ヴィンテージ)」「KRUG Grande Cuvée(クリュッグ・グランド・キュヴェ)」「KRUG Rosé(クリュッグ・ロゼ)」、3種類のシャンパーニュだ。

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クリュッグ×和食×イタリアンによる夢のコラボは、ゲストたちの味覚と感覚を大いに刺激した。イベントのあと、千住明氏の口にした言葉が、この日の“幻のようで幻でない”出来事を、美しく要約してくれているように思う。「ぼくが創作の彼方で鳴っていた音を探し当てたときのように、クリュッグには決して言葉では言い表せない唯一無二のエスプリがある。空間とイタリアンと鮨と、それぞれのジャンルからのアプローチ、このレストランは見事にその境地にあった。幻のレストランで体験した時間はぼくにとって決して幻ではない」

 

Krug En Capitale in Osaka

日程|9月4日(木)~11日(木)

会場|名村造船所跡地

大阪府大阪市住之江区北加賀屋4丁目1-55

http://krugencapitaleinosaka.jp

https://www.krug.com/jp

           
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