ART|オープンアトリエ形式『IN SITU-1』展を開催
ART|アーティストのソ・ミンジョンがさまざまな刺激を受けながら滞在制作
エスパス ルイ・ヴィトン東京でエキシビション『IN SITU-1』開催
ルイ・ヴィトンが展開するアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン」が東京、パリ、ミュンヘンの3カ所で、世界的に活躍する女性アーティストをフィーチャーした共同プロジェクト『IN SITU-1』を開催。日本では表参道にあるエスパス ルイ・ヴィトン東京で、韓国人アーティストのソ・ミンジョンによる滞在制作と作品展示が来年1月4日(日)まで開かれている。
Text by YANAKA Tomomi
東京、パリ、ミュンヘンの3カ所で同時開催
エスパス ルイ・ヴィトン初の試みとして展開される東京、パリ、ミュンヘンの3館共同エキシビション『IN SITU-1』。それぞれの国に招かれた女性アーティスト3人が、in situ(その場で)作品の制作から展示までおこなう。
クリエイティブな分野で活躍する女性に賛辞を贈ろうというルイ・ヴィトンの信念にもとづき、企画された今回のエキシビション。パリではアメリカ人アーティストのアンドレア・バワーズが、ミュンヘンではマレーシア人アーティストのシムリン・ギルが招かれ、エスパス ルイ・ヴィトン東京では、韓国人アーティストのソ・ミンジョンに白羽の矢が当てられた。そんな彼女たちは現在、さまざまな表現方法を駆使して作品に取り組んでいる。
瞬間や過去、そして未来といった“時”の概念や、生のはかなさと不確定性を詩的に表現する作家として知られているソ・ミンジョンも、まったくの白紙状態から制作をスタート。約3カ月にわたり、彼女自身の心境の変化はもちろん、光あふれるガラス張りのエスパス ルイ・ヴィトン東京の空間や、そこから見える街の景色、さらに来場者とのコミュニケーションといった要素に影響や刺激を受けながら、ひとつの作品を生み出す制作はいま、佳境を迎えている。
彼女の“アトリエ”ともいえる会場では、ポリエチレンや陶器など脆い素材をもちい、それらを彫刻したり、砕いたり、傷つけることで、「創造と破壊」という概念のダイアログを大胆な手法で確立した象徴性の高いインスタレーションを制作。その様子は鑑賞者につぶさに公開されているのだ。また特設のコーナーでは、パリとミュンヘンでの制作風景も見ることができるという。
まもなく完成を迎えるソ・ミンジョンの作品。東京の街、来場者、そしてアーティストの気分などさまざまな要素が刺激をし合って発露されるクリエイションはどのようなものになるのか。制作の道のり、そして完成した作品ともに見届けたい。
『IN SITU-1』
日程│9月13日(土)~2015年1月4日(日) ※不定休
オープンアトリエは11月28日(金)まで。11月29日(土)からは完成作品の展示。
時間│12:00~20:00
会場│エスパス ルイ・ヴィトン東京
東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7階
Tel.03-5766-1094
入場料│無料