ART FILE 31|「ベネッセ・アートサイト直島と建築家 安藤忠雄」展
ART FILE 31|フランス・パリ
「Le Japon Rive Gauche展」 -ベネッセアートサイト直島と建築家・安藤忠雄-
日仏文化協力90周年を迎える今年、世界でもっとも長い歴史をもつ百貨店、パリのボン・マルシェにて「Le Japon Rive Gauche展」が開催される。建築家・安藤忠雄氏をメインゲストに迎え、8月30日(土)から10月18日(土)までベネッセアートサイト直島での一連のプロジェクトをテーマにした展覧会を実施する。
Text by Winsome Li (OPENERS)
ベネッセアートサイト直島をパリの老舗百貨店に再現
100を超える日本のブランドが参加する「Le Japon Rive Gauche展」は、カルチャー部門とファッション部門が設けられ、衣・食・住・アートにまつわる「日本」を、かつてない規模で紹介する。カルチャー部門のメインゲストは日本を代表する建築家の安藤忠雄氏が、ベネッセアートサイト直島における自身の建築をテーマにした作品を展開する。
ベネッセアートサイト直島とは、瀬戸内海に浮かぶ直島、豊島、犬島を舞台に、ベネッセホールディングスと福武財団が運営するアート活動の総称である。1989年、福武總一郎氏が「島民たちの笑顔があふれる島」という意志のもと、アート活動がはじまった。現在、直島、豊島、犬島の3つの島の屋外、美術館、古い民家などに、100以上のアート作品が点在している。ジェームズ・タレル、草間彌生をはじめ、島によってさまざまなアーティストの作品をみることができる。
安藤忠雄氏は、地中美術館、李禹煥美術館、ベネッセハウス ミュージアム、ANDO MUSEUMの4つの美術館のほか、家プロジェクト「南寺」、そして、世界中のアートファンが滞在できる「ベネッセハウス」を直島に設計した。「Le Japon Rive Gauche展」では、安藤忠雄氏が手がけた直島の建築物を巨大な模型で再現し、映像、ライト、音を織り交ぜたインスタレーションがボン・マルシェの3階ホールに設置される。また、模型はパリのエコール・ブール国立工芸学校の学生たちにより、手作業で製作。日仏2カ国が力を併せて実現するプロジェクトである。
1階ではフォトビデオの展示「スマイル」も同時に開催される。フォトグラファーのGabriel de la Chapelleと映像アーティストのQuentin Labailが直島、豊島、犬島をまわり、アートにおける島の活性化により、島民に戻ってきた笑顔=スマイルを作品におさめた。さらに、ボン・マルィエ・リヴ・ゴーシュのショウウインドウには 、安藤忠雄氏によるペインテイングを並べる。
「Le Japon Rive Gauche - ル・ジャポン・リヴ・ゴーシュ展」
期間|8月30日(土)~10月18日(土)
会場|ル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュ
住所|24, rue de Sèvres 75007 Paris FRANCE
Tel. +33 1 44 39 80 00