ART|森美術館で『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』
ART|“20世紀を体現するアーティスト”国内史上最大級の回顧展
森美術館で『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』
20世紀を代表するアーティスト、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol,1928-1987年)の初期から晩年までを紹介する国内史上最大級の回顧展『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』。2月1日(土)から5月6日(火・休)まで、六本木の森美術館で開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
名作が生み出された伝説のスタジオ「シルバー・ファクトリー」をほぼ原寸大で再現
スロバキア東部からの移民の三男として1928年に誕生したアンディ・ウォーホル。消費社会と大衆文化の時代を背景に、ジャンルを超えたマルチクリエイターとして20世紀後半を駆け抜けた。なかでも「キャンベル・スープ缶」など、日用品を主題にしたシリーズや「スターの肖像」シリーズなど、シルクスクリーンで大量に複製できる絵画は、美術界に大きな衝撃を与えるものとなった。
かつて、「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう」というウォーホルの言葉に由来するタイトルとなった本展。アメリカ・ピッツバーグにあるアンディ・ウォーホル美術館が所蔵する絵画やシルクスクリーン、ドローイング、フィルム、彫刻、写真など、初期から晩年までの約400点が展示される。
会場には、ウォーホルの名作が生まれ、当時のアンダーグラウンドのカルチャーシーンの拠点でもあった、伝説のスタジオ「シルバー・ファクトリー」をほぼ原寸大で再現。実験性にあふれ、ハプニングに満ちたウォーホルの“日常”を感じられる空間が誕生する。さらに、彼が毎日の生活で目にするあらゆるものをダンボール箱に保管していた「タイム・カプセル」のなかから日本に関する資料を含む約300点も公開される。
そして、期間中の3月23日(日)14:00からは、生前のウォーホルと交流していた美術家の横尾忠則氏やアンディ・ウォーホル美術館館長のエリック・シャイナー氏らによるシンポジウム『ウォーホルと日本』も六本木ヒルズにあるアカデミーヒルズで開催。このほかにも、ウォーホル自らがペイントしたBMWのアートカーの展示など、多彩なイベントが目白押しだ。
マリリン・モンローや坂本龍一、そしてアンディ・ウォーホル自身さえもシルクスクリーンのなかに吹き込んだ永遠の命。「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう」とウォーホルの言葉の意味を数多くの作品群のなかから見つけてみたい。
また、関連イベントとして『アンディ・ウォーホル カフェ』が六本木ヒルズ展望台 東京シティビューにて、期間限定開催中。カフェについて、詳しくはこちらへ。
『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』
会期|2月1日(土)~5月6日(火・休)
時間|10:00~22:00 ※火曜は~17:00。ただし、2月11日、4月29日、5月6日は~22:00
会場|森美術館
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53F
Tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
入館料|一般1500円、学生(高校・大学生)1000円、子ども(4歳から中学生)500円
シンポジウム『ウォーホルと日本』
日程|3月23日(日)
時間|14:00~17:00
会場|アカデミーヒルズ
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49F
定員|300人(www.mori.art.museumから要予約)
出演|エリック・シャイナー(アンディ・ウォーホル美術館館長)、横尾忠則(美術家)、南條史生(森美術館館長)、近藤健一(森美術館キュレーター)
料金|一般1000円