リニューアルした森美術館で古今東西の“シンプルなかたち”を展示|MORI ART MUSEUM
LOUNGE / ART
2015年6月10日

リニューアルした森美術館で古今東西の“シンプルなかたち”を展示|MORI ART MUSEUM

MORI ART MUSEUM|森美術館

ポンピドゥー・センター・メスとエルメス財団による初の共同企画展が日本に

リニューアルした森美術館で『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』

古今東西の“シンプルなかたち”を展示する『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』が、リニューアル・オープンを果たした六本木の森美術館で開かれている。7月5日(日)まで。

Text by YANAKA Tomomi

日本展だけの展示や、新作インスタレーションの発表も

327_202_L

杉本博司 『スペリオール湖、カスケード川』1995年 Courtesy: Gallery Koyanagi

森美術館のリニューアル・オープンを記念して開かれている『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』。先史の時代の石器から、現代アートまでおよそ2万年のときをこえて、シンプルなかたちの美しいアートが集結した。

パリのポンピドゥー・センターの分館であり、コレクションをもたずに独自の企画展を展開しているポンピドゥー・センター・メスとエルメス財団がはじめてコラボレーションした展覧会が日本に巡回した本展。会場には、ポンピドゥー・センターをはじめ、ピカソ美術館、ル・コルビュジエ財団といったフランスの名だたる美術館、博物館のコレクションから本邦初公開作品を含む名品が多数出展される。

会場にはマティスや池大雅といった大家から、古代の名もなき人が生み出したプリミティブアートまで約130点を展示。また、日本展限定として円空仏や江戸時代の禅僧仙厓(せんがい)による円相図や、安土桃山時代を代表する陶芸家の長次郎による茶碗の名品が紹介されるという。

さらに、グザヴィエ・ヴェイヤンやエマニュエル・ソーニエ、大巻伸嗣ら日仏の現代アーティストたちによる森美術館の広い空間を生かして制作した新作のインスタレーションなども発表される。

期間中は、さまざまなワークショップも開催されるほか、銀座メゾンエルメス フォーラムでは関連企画として『線を聴く』展も7月5日(日)まで開かれる。

いつの時代も私たちの心を打つ“シンプルなかたち”。地理的な広がりとともに歴史的なつながりを感じることができる“普遍の美”は、私たちに何を問いかけるのだろうか。

327_214_L

アンソニー・マッコール『円錐を描く線』 1973年 展示風景:ロシュシュアール現代美術館、2007年 撮影:Freddy Le Saux *参考図版

『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』
会期|4月25日(土)~7月5日(日)
時間|10:00~22:00 ※火曜は10:00~17:00
入館料|一般1800円、学生(高校・大学生)1200円、子ども(4歳~中学生)600円、シニア(65歳以上)1500円
会場|森美術館
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
Tel. 03-5777-8600(ハローダイヤル)

           
Photo Gallery