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2020年3月17日
フォルクスワーゲンが新型電動SUV「ID.4」と量産モデル「ID.3」を発表|Volkswagen
Volkswagen ID.4|フォルクスワーゲンID.4
Volkswagen ID.3|フォルクスワーゲンID.3
フォルクスワーゲンが新型電動SUV「ID.4」と量産モデル「ID.3」を発表
フォルクスワーゲン(VW)は、同社初の電動コンパクトSUVとなる「ID.4」のプロトタイプと、2019年に発表した電動モデル「ID.3」の量産モデルを発表した。
Text by HARA Akira
コンセプトカー「ID.CROZZ(アイディー.クロス)」を進化させた「ID.4」
ID.4は、同社の新世代電動モデルである「ID.」ファミリーの2番目のモデルとして開発中で、今回発表されたのはそのプロトタイプ。ID.はインテリジェントなデザイン、アイデンティティ、時代を先取りしたテクノロジーを表し、数字の4は、コンパクトSUVセグメントを代表するニューモデルを意味する。
ID.4は、VWの電気自動車専用プラットフォームであるMEB(モジュラーエレクトリックツールキット)を採用しており、数多くのモジュラー駆動コンポーネントを利用することが可能になっている。
予定では、最初に後輪駆動、次にパワフルな電動4輪駆動を追加するとのことで、高電圧バッテリーをパッセンジャーセルの下に設置し、低い重心とバランスの取れた軸荷重配分を実現している。バッテリーの充電は、標準でAC(交流)、DC(直流)、三相交流で行うことができ、駆動パッケージによっては1回の充電で最大500kmの走行が可能になる。
エクステリアは洗練された空力性能を備えたものとなり、短いオーバーハングと長いホイールベースにより、ドライバーと乗員に、“オープンスペース“と呼ばれる広々とした明るいスペースを提供。コックピットでは、タッチ機能と日常会話に対応したボイスコントロールという簡単なオペレーションでほぼすべての機能を操作できるという。
ツヴィッカウ工場での生産はバリューチェーン全体でCO2ニュートラルな方法で行われるため、ID.4は世界で初めてCO2ニュートラルな方法で生産されるコンパクトSUVとなる。ヨーロッパで2020年中に発売される予定だ。
3種類のバリエーションと4種類の出力レベルを持つID.3の量産モデル
2019年春に事前予約が開始され、同年後半から生産が開始されたフォルクスワーゲンの新世代電動モデル「ID.3」。3万台限定の発売記念モデルは、現在までに3万7,000台の受注があったという。今回はその量産モデルとして「ID.3 Pure」「ID.3 Pro」「ID.3 Pro S」の3つのバリエーションが発表された。
エントリーモデルの「ID.3 Pure」は、容量45kWhのバッテリーを搭載し、フル充電での最大航続距離は330km(WLTPモード)。リアアクスルに搭載したモーターは、93kW/126psと110kW/150psの2種類の出力レベルから選択可能で、ドイツ市場での価格は30,000ユーロ未満という。
「ID.3 Pro」は、58kWhのバッテリーを搭載し、最大航続距離は420km(WLTPモード)。出力レベルは107kW(146ps)と150kW(204ps)の2つで、価格は3万5,000ユーロ以下。
最上位の「ID.3 Pro S」は77kWhのバッテリーを搭載し、モーター出力は150kW(204ps)。フル充電での最大航続距離は550km(WLTPモード)を誇る。19インチのスポーティなアルミホイールや、Play&Pause(プレイ&ポーズ)デザインペダルなど、スポーティな装備が採用されている。
3つのモデルはすべてAC(交流)、DC(直流)、三相交流で充電でき、100kWの急速充電に対応したID.3 Proではわずか30分で290kmの走行が可能なエネルギーを充電することができるという。
インテリアには「Style(スタイル)」と「Style Plus(スタイル プラス)」、エクステリアには「Style Silver(スタイルシルバー)」と「Style Penny Copper(スタイルペニー コッパー)」という、それぞれ2つのバリエーションを用意し、ユーザーはウェブサイト上で簡単に理想のID.3をつくることが可能になっている。
また、Beats(ビーツ)サウンドシステム、ドライバー前方3~10メートルの距離に立体的に見えるAR(拡張現実)ヘッドアップディスプレー、先行車との距離を保ったり、方向指示器に応じて交通状況を確認して車線変更したりする「Travel Assist(トラベル アシスト)など魅力的なオプション装備を数多く用意した。
2020年夏からID.3がヨーロッパの道を走り始めるのに合わせて、フォルクスワーゲンは今後数年間でe-モビリティの世界的なリーダーになるため大規模な投資を開始した。20205年までに150万台の電気自動車を生産するため、ドイツ国内だけでなく、中国と米国で効率的な電気自動車工場を立ち上げた。
また、同社のユーザーがヨーロッパ全域の公共充電ステーションを利用できる“We Charage”と呼ぶ独自の充電カードを市場に導入するほか、自宅で効率的に充電できる「ID. Charger(アイティ チャージャー)」ウォールボックスを開発。さらにディーラーと協力して3万6,000カ所の充電ステーションを20205年までに設置するとしている。
問い合わせ先
フォルクスワーゲン カスタマーセンター
Tel.0120-993-199
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