新型「メルセデス・マイバッハSクラス」が日本デビュー|Mercedes-Maybach
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2021年7月6日

新型「メルセデス・マイバッハSクラス」が日本デビュー|Mercedes-Maybach

Mercedes-Maybach S-Class|メルセデス・マイバッハSクラス

新型「メルセデス・マイバッハSクラス」が日本デビュー

メルセデス・ベンツ日本は7月1日、新型「メルセデス・マイバッハSクラス」を発表し、同日から先行予約を開始した。納車は今年11月以降を予定している。

Text by HARA Akira

新型Sクラスのロングホイールベースモデルからホイールベースを 180mm延長

「マイバッハ」の誕生から100年の時を経て誕生した新型メルセデス・マイバッハ Sクラスは、メルセデス・ベンツのフラッグシップであり、持てる最新技術の全てを搭載した新型Sクラスのロングホイールベースモデルからさらにホイールベースを 180mm延長した、新しい形の高級車だ。
エクステリアデザインはクラシックな3ボックスセダンを基調に、フロントのショートオーバーハングとリヤのロングオーバーハングというセダンの伝統的様式に沿った、完璧なプロポーションを備えている。
クロームフィンを中央に配したボンネットやメルセデス・マイバッハ専用のフロントグリルは荘厳とした雰囲気を醸し出し、縦に走る立体的なトリムが際立ったフロントグリルには、中央上部のクローム部分にブランド名の一部である「MAYBACH」の文字が刻まれている。クロームで仕上げられたフロントバンパーのエアインテークは左右方向のボリュームを強調している。
新型Sクラスよりホイールベースを180mm延長したものの、乗降性の向上を図ったリアドアと、より垂直に近い角度のCピラーによりバランスの取れたサイドビューを形成。Cピラーにはサイドトリムに溶け込むフレームによって囲まれた固定型のクォーターライトと、このクルマの特別なステータスを強調するマイバッハブランドのエンブレムを配置している。
ドアハンドルは格納型。20インチ鍛造のディッシュタイプアルミホイールが標準で、オプションで21インチの鍛造マルチスポークのアルミホイールが選択できる。また、フロントドアを開けた際に、足元の地面にマイバッハブランドのエンブレムをLEDで投影するブランドロゴプロジェクターライトを採用した。
今後オプションとして導入を予定しているツートーンボディカラーは、作業をカスタム塗装工場で実施し、ボディが通常の生産ラインに戻るまでに最長で1週間かかるという。そこではボディシェル全体に手作業による研磨を施し、マスキングもすべて手作業で行う。位置決めやわずか4mmの分割ラインなど、 熟練工による繊細な仕事が繰り返される。

Sクラスよりもさらに静粛性が高められたインテリア

インテリアは、デジタルとアナログとラグジュアリーの融合と調和が図られていて、先進技術の象徴ともいうべき大型有機ELメディアディスプレイと高級素材や精巧なクラフツマンシップが、独特で上質な室内空間を作り上げている。
12.3インチのコックピットディスプレイの表示モード「マイバッハ」では、メルセデス・マイバッハのステータスをアピールするブランドカラーのローズゴールドが、メーターの周囲と指針にあしらわれる。システム始動時には、コクピットディスプレイとメディアディスプレイに専用のアニメーションが表示される。アンビエントライトには新たにメルセデス・マイバッハ Sクラス専用の「ローズゴールド ホワイト」と「アメジストグロー」の2色が加わった。
また、シートは新型Sクラスを踏襲した上で、ダイヤモンドパターンとダブルシームを加え、前席バックレストの背面は上質なウッドパネルとアンビエントライトを採用し、高級家具のような雰囲気を醸し出している。ファーストクラスパッケージ(4人乗り仕様) を選択した場合は、後席を包み込むようにインテリアウッドトリムが配置され、高級感がアップする。
さらに、アクセルペダルとブレーキペダル、ヘッドレストクッション、フロントシートバックレストにはマイバッハブランドのエンブレムがあしらわれ、ステアリングホイールやイルミネーテッドステップカバーには「MAYBACH」の文字が刻まれる。
後席左右のエグゼクティブシートは座面とバックレストを別々に調整することができ、バックレストのリクライニング角度は最大43.5度、最も起こした角度は 19度に設定。助手席のバックレストは改良型のヘッドレストにより従来よりもさらに前方へ26度倒れるようになり、後席から前方への視界が広がった。フットレストを助手席側背面に、レッグレストを左右後席下にそれぞれ設け、両方を使うと体のほぼ全体を支える快適なリクライニングポジションになる。レッグレストは調整範囲が従来と比べて約50mm拡大し、新たにふくらはぎのリラクゼーション機能を備えた。
また、4人乗り仕様のファーストクラスパッケージでは、後席が左右独立シートとなり、クーリングボックス、格納式テーブルやシャンパングラスが装備される。
後席ドアに電動開閉機能を標準装備として採用。これにより大きく重いリアドアは、傾斜のある路面でも容易に開閉することができる。
高い静粛性を実現した新型Sクラスに加えて、リアホイールハウス周辺部に発泡吸音材を追加し、Cピラーのクォーターライトに使用する合わせガラスの厚みを増し、さらにノイズ軽減タイヤを採用するなど、追加のノイズ低減技術を採用。 アクティブノイズキャンセレーション機能を使用することで、さらに静かな 室内空間とすることに成功した。
さらに、サスペンションやパワートレインのセッティングを切り替えることが可能な DINAMIC SELECTには、新たに「Comfort」モードよりさらに快適性を重視した 「MAYBACH」モードが設定できる。

2種類のパワートレーンをラインナップ

新型メルセデス・マイバッハSクラスには2種類のエンジンを用意。 「メルセデス・マイバッハS 580 4MATIC」(2,648万円)には、3,982ccのV型8気筒ツインターボエンジン 「M176」に48V電気システムとISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター) を組み合わせたユニットを採用。エンジン単体の最高出力は503ps (370kW)、最大トルクは700Nmで、ISGにより20ps(15kW)と200Nmを短時間発生することが可能になっている。
「メルセデス・マイバッハS 680 4MATIC」(3,201万円)が搭載するのは、メルセデス・ベンツのフラッグシップエンジンとも言える5,980ccのV型12気筒ツインターボエンジン「M279」。 最高出力612ps(450kW)、最大トルク900Nmという余裕あるパワースペックとなる。9G-TRONICのトランスミッションと4輪駆動システムの4MATIC を組み合わせ、必要以上にエンジン回転数を上げることなく快適な走行性能を実現しつつ、前後の駆動力配分を常に最適化している。
また、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用したことにより、従来のメルセデスの美徳である小回り性能を犠牲にしないだけではなく、中高速域での安定性や四輪駆動によるメリットも全て並立させている。
問い合わせ先

メルセデスコール
Tel.0120-190-610
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