ポルシェ911 GT2|最強のパワーを誇る「911」
PORSCHE 911 GT2|ポルシェ911 GT2
最強のパワーを誇る「911」
ポルシェの主力車種として40年以上にわたり輝き続けているスポーツカーが「911」。現在のモデルは2004年にデビューした「タイプ997」で、リアにエンジンを置くという初代からのスタイルを受け継ぎながらも、フラット6、すなわち水平対向6気筒エンジンをかつての空冷から水冷へ変えるなど、常に進化の手を緩めない姿勢がその人気を支えている。
また、さまざまなファンの要望に応えるため、豊富なバリエーションを用意するのも911の特徴。そんな911シリーズのなかで、最強のパワーを誇るのが2007年にデビューした「911 GT2」だ。
注目のターボエンジンは、3.6リッターの排気量から最高出力530psを発揮。これは911ターボを50ps上回る実力で、さらに911ターボが4WDであるのに対し、911 GT2ではあえて後輪駆動を選ぶことで軽量化を実現。発進からわずか3.7秒で100km/hに達する加速、そして、329km/hの最高速は、歴代911のなかでも最速の性能となる。
もちろん、その性能に見合うだけの装備も充実しており、「PCCB」なるセラミックブレーキや、3種類の特性を選べるスタビリティコントロールの「3ステージPSM」、すばやいスタートに寄与する「ローンチアシスタント」などを標準で装着する。これだけの高性能モデルでありながら、8km/L(EUモードによる計測値)という好燃費を誇るあたりに、ポルシェの環境意識の高さがうかがえる。
ポルシェ911 GT2
ボディ|全長4470×全幅1850×全高1285mm
エンジン|3.6リッター水平対向6気筒ツインターボ
最高出力|390kW(530ps)/6500rpm
最大トルク|680Nm(69.4kgm)/2200-4500rpm
駆動方式|RR
トランスミッション|6段マニュアル
価格|2607万円
(2008年5月26日現在)
BRAND HISTORY
ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。
自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。
現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。