PORSCHE PANAMERA|今までのポルシェにはない新しい感覚
PORSCHE PANAMERA|ポルシェ パナメーラ
今までのポルシェにはない新しい感覚
ポルシェAGは2月13日、ポルシェ4番目のモデルとなるパナメーラのインテリアコンセプトを公開した。
文=ジラフ
自分だけの1台をつくり上げることが可能
ポルシェの4ドアグランツーリスモ、パナメーラのインテリアにおける最大の特徴は、ダッシュボードからリアシートまでのびるセンターコンソール。このセンターコンソールによって4つのシートがそれぞれ独立し、今までのポルシェにはない新しい感覚となる、プライバシー性を強調した空間が実現している。
ドライバーズシートでは、低い着座位置と低めに設定されたステアリングホイールによって、このクルマがポルシェファミリーの一員であることを感じることができる。これならばポルシェならではのダイレクトな走りを楽しむことが可能だろう。
また、このパナメーラにはポルシェの伝統的な価値にくわえ、ユーザーがインテリアを自由にカスタマイズすることができる豊富なオプションを用意。スムース/ナチュラルレザーでは13種類(4種類のツートーンカラーオプションをふくむ)からなるカラー&素材のコンビネーションのほか、さらに要望によりカーボンやオリーブナチュラル・オープンポアウッドなどをふくむ7種類のトリムを組み合わせることができるというから、自分だけの1台をつくり上げることも可能だ。
機能面でも、オプション設定となっている4ゾーンフルオートエアコンにより、各座席の温度、風量、風向をそれぞれ独立して調整することが可能。またフロントの2座席にはスポーティテイスト溢れる、エレクトリックコントロールシートを標準装備。オプションではあるが、アダプティブスポーツシートやエレクトリックコントロールシートの装着で、リアシートのポジションも電動で調節することが可能だ。
「S」「4S」「ターボ」の3グレード構成
パナメーラは実用性においても、卓越した性能を備える。リアリッドを開けば、4つのスーツケースが容易に収まるラゲッジスペースが出現。十分な高さも確保され、その容量はパナメーラS/4Sでは445リッター、パナメーラターボでは432リッターとなる。リアシートのバッグレストを畳むことによって、1250リッターという容量を実現するという。
安全面においては、運転席と助手席のフロントエアバッグ、全席カーテンエアバッグ、さらにフロントシート用としてサイドエアバッグとニーエアバッグが標準装備され、最大限の乗員保護性能を発揮。さらにオプションでリアシートにもサイドエアバッグを装着することも可能となる。
搭載されるエンジンは、すべてのモデルがV8となる。
エントリーモデルであるパナメーラSの4.8リッターV8ユニットは、400psの最高出力を発揮し、0-100km/h加速は5.4秒、最高速度は283km/hを発揮。またパナメーラ4Sにも同じエンジンが搭載されるが、4輪駆動ということもあり、0-100km/h加速で5.0秒、最高速度は282km/hとなる。
最強バージョンであるパナメーラターボの最高出力は500ps、4.8リッターV8ツインターボエンジンから生み出されたこのパワーは、4輪駆動により、0-100km/h加速は4.2秒、最高速度は303km/hという数値を現実のものとしている。(すべての記録は、7速ポルシェ・ドッペルクップルング「PDK」により記録されたものとなる。パナメーラSのみオプション設定)
卓越した動力性能と、4人が快適に過ごせる居住性&実用性の両立。このパナメーラは2009年9月12日からドイツ市場で販売が開始される予定だ。
BRAND HISTORY
ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。
自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。
現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。