プレミアムブランドのオートサロンとは?|Lexus
CAR / NEWS
2014年12月26日

プレミアムブランドのオートサロンとは?|Lexus

LEXUS|レクサス

プレミアムブランドのオートサロンというあたらしいかたち

アフターパーツ&カスタムカー業界にとって、日本最大のイベント、東京オートサロンでも、日本メーカーを中心としてカーブランドによる出展はめずらしくない。しかし、プレミアムブランドによる単独出展は、おおいにあたらしい。「2UX3J」というコードネームで4台のカスタムカーを出展したのはレクサス。オートサロンにあたらしい可能性を提示した。

Text & Photographs by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
&OTSUKI Takuma(OPENERS)

2UX3J レクサスの裏面

クルマを走らせる楽しみ、クルマを素材にした自己表現、女性たちによる華やかなダンスパフォーマンス──カスタムカーの祭典、東京オートサロンらしい要素をふんだんにふまえつつも、レクサスはそこに新風を巻き込んだ。

これまでトヨタブース内に、いくつかのモデルを出展していたレクサス。しかし今年は、単独ブースを使っての出展となった。一貫した世界観でまとめられたことで、他の出展とはあきらかに異質なそのブースは、これまでのオートサロンの出展を、一気にコンベンショナルなものに見せてしまうほど斬新だった。そして、そこにはもう、トヨタの文字はおろか、LEXUSの文字すらなかった……そう、今回レクサスは、LEXUSとしてではなく2UX3Jというコードネームでの出展をおこなったのだ。

この2UX3J、裏側から見ると、LEXUSに見える。

2UX3J

LS 600h F SPORT」、「GS 450h F SPORT」、そしてオートサロンとは縁のふかいサーキット専用モデル「IS F CCS-R」、さらに希少中の希少車「LFA SPIDER」の4台を、獰猛な野獣に見立てて、そのルックスをアーティスティックにカスタマイズしたレクサス。高級セダンという、落ち着いたイメージとはちがう側面の強調ということで、あえてLEXUSではなく、裏レクサスという意味の2UX3Jでの出展だという。

Lexus LS 600h F SPORT|レクサス LS600h Fスポーツ

LS 600h F SPORT

Lexus GS 450h F SPORT|レクサス GS450h Fスポーツ

GS 450h F SPORT

Lexus IS F CCS-R|レクサス IS F CCS-R

IS F CCS-R

Lexus LFA SPIDER|レクサス LFA スパイダー

LFA SPIDER

個別のモデルをもう少し詳しく紹介すると「LS 600h F SPORT」は、ファッションブランド「CHRISTIAN DADA」デザイナーの森川マサノリ氏が黒豹のイメージでラッピング。テキスタイルのように立体的な肌触りをもったボディには、牙のような500本のスタッドがならぶ。

おなじくラッピングが施されたのが「GS 450h F SPORT」だが、こちらは“銀狼”をテーマに、アーティスト渋谷忠臣氏によるグラフィックがくわえられている。凹凸のあるボディに、極めて高度なラッピング技術によって、オオカミの内臓や骨をイメージした黒のグラフィックが描かれ、まさにGSが骨肉をもった生命体になったかのようである。

「IS F CCS-R」には、クルマがサーキットをピューマのように走る姿をエアブラシアーティスト柴田徹氏が表現。車体が後方にながれているかのように見えるそのペイントは、疾走中のクルマを写真で捉えたかのような印象を見るものにあたえる。

最後は「LFA SPIDER」。高い評価を受けるデジタルアートクリエイティブチーム「WOW」が車体にプロジェクションマッピングを施し、自慢のV10エンジンがあたかも生き物の心臓のように、鼓動を刻む。

オートサロン初日には、猛獣の調教師をイメージしたダンサーによるダンス、疾走感あふれる映像とともに、LFAの特徴的な甲高いエグゾーストノートが会場に響き渡った。

するとそこには、言葉なくして1つのストーリーが物語られ、レクサスの走り、走る楽しさが見事に表現された。大げさかもしれないが、こういったクルマを素材としたアート表現は、カーカスタマイズのあたらしい方向性の提示であり、ドライバーズカーとしての魅力を一気にたかめつつある最近のレクサスをおもえば、2UX3Jが、裏面だけではおわらずに、レクサスの表の顔の一部となりつつあるのだ、と感じずにはいられないものだった。

2UX3J

           
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