フロントまわり変更、新規投入グレードも

エクステリアで最初に目につく変更は、他のメルセデスSUVの多くに採用されているパンチドグリルがGLAにも装着されたことだ。また、フロントフォグランプがより強調され、アンダーガードがデザインモチーフとなっているフロントとリアバンパーが、SUVのオフロード特性を主張するデザインに変更された。

さらに、リアコンビネーションランプは新型「Eクラス」にも採用されている“満天の星空の輝き”を想起するクリスタルルックを採用。革新的なリフレクター テクノロジーにより後続車からの視認性を高めるだけでなく、状況によって発光量を調整することで眩惑を防いでいる。

機能面においては、両手がふさがっている際にリアバンパーの下側に足を近づけることでセンサーが感知し、手を使わずにテールゲートを開閉することができるフットトランクオープナーを標準装備。 ボディカラーにはカンバサイトブルー、エルバイトグリーン、キャニオンベージュの3つの新色が追加され、全9色のラインナップとなった。

また、これまでのラインナップに加え、4MATICのエントリーモデルとなるGLA 220 4MATICを新規投入。このエンジンは、2リッター直列4気筒BlueDIRECTターボエンジンを最適化したもので、最高出力184psと最大トルク300Nmを発生する（数値は欧州参考値）。

このモデルについてメルセデス・ベンツ日本で商品企画を担当する廣澤臣哉氏は、「高効率で低回転域からゆとりのあるトルク、そして4MATICがもたらす不整地や悪路でも安定した走行を提供する乗り味を存分に楽しんでもらえるモデルです」と述べ、価格は440万円とした。なお、このGLA 220 4MATICのみ9月以降の発売を予定している。

GLAのトップパフォーマンスモデルとなる、メルセデスAMG「GLA 45 4MATIC」は、エンジンのパワーアップが図られ、これまでの最高出力360ps、最大トルク450Nmから、メルセデスAMG「CLA 45 4MATIC」などと同様の最高出力381ps、最大トルク475Nmとなった。

エクステリアでは、AMGツインルーバーと大型化したエアインテークが特徴的な最新のメルセデスAMGデザインへ刷新。さらに、フロントスプリッターからサイドスカート、4本のフィンを備えたリアディフューザーまでシルバークロームで仕上げており、SUVルックを強調している。

そのほかのラインナップは、前輪駆動のGLA180、上級モデルのGLA250 4MATICとトータル4モデルがラインナップされる。

スーパーマリオに次ぐ新たなキャンペーンを展開

GLAは2013年に登場以来、アメリカや中国、イギリスなど多くのマーケットで成功。日本においても、2014年に発表以来、累計約1万4,000台を販売するヒットモデルとなったという。その要因のひとつは、これまでにないマーケティング活動にあると、メルセデス・ベンツ日本代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏は語る。

「今までメルセデスと接点のなかった若い方に向けたプロモーションを行いました。30代から40代をメインターゲットとし、ゲームにGLAを登場させたり、YouTubeなどで動画を配信したりするなど新しいタッチポイントを求めて活動を行ってきたのです」

また、メルセデス初のコンパクトSUVということで、全国の販売店や「メルセデス・ベンツ コネクション」に試乗車を用意したり、メルセデス・ベンツ コネクション NEXT DOOR でオフロード性能を体験してもらうなど、実際にGLAに触れてもらう機会を設けることで「本格的な走破性や使い勝手をお客様に知ってもらうようにしました」とし、これらの結果ヒットにつながったと分析した。

ユーザー層について上野氏は、「メルセデスのほかのモデルに比べ、30代のユーザーの割合が非常に高く、また約7割が初めてメルセデスを購入したお客様であり、さまざまなボディタイプから乗り換えられています」と説明。さらに、「立体駐車場に難なく入り、取り回しの良いボディサイズや、コンパクトでありながらSUVらしいデザインが人気の理由です」とコメントした。

GLAの今後のマーケティング活動だが、上野氏は、「日本全国に隠されたGLAをゲーム感覚で探すデジタルキャンペーン、“FIND GLA”を行います。GLAでこんな場所に行きたいと思ってもらえるようなデジタル体験を提供します」と発表。キャンペーンの開始は6月初旬を予定している。

また、テレビコマーシャルでは“＃（ハッシュタグ）メルセデスの切り札”とフレーズが入る。

「よりSUVらしい個性を引き立てたデザインと、高い走破性を実現した4 MATIC など、さらに魅力を高めた新型GLAを、メルセデスの切り札として投入したことを訴求しています。このハッシュタグを使ってGLAの情報を拡散させていく仕掛けを考えています」と新たなキャンペーンについて明かした。

新しいGLAのラインナップと価格は、1.6リッターターボのベーシックな「GLA 180」が398万円、新規に追加された「GLA 220 4MATIC」で449万円、受注生産となる「GLA 250 4MATIC」は513万円、そしてメルセデスAMG「GLA 45 4MATIC」では792万円。GLA 220 4MATIC以外は4月19日より発売している。

Mercedes-Benz GLA 180｜メルセデス・ベンツ GLA 180
ボディサイズ｜全長 4,430 × 全幅 1,805 × 全高 1,505 mm
ホイールベース｜2,700 mm
トレッド前/後｜1,560 / 1,545 mm
車両重量｜1,480 kg
エンジン｜1,595cc 直列4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク｜83.0 × 73.7 mm
圧縮比｜10.3
最高出力｜90 kW（122 ps）/5,000 rpm
最大トルク｜200 Nm（20.4 kgm）/1,250-4,000 rpm
トランスミッション｜7段AT（7G-DCT）
駆動方式｜FF
ブレーキ 前/後｜ベンチレーテッドディスク／ディスク
タイヤ｜215/60R17
最小回転半径｜5.7 メートル
最低地上高｜150 mm
燃費（JC08モード）｜16.46 km/ℓ
トランク容量｜421-1,235 リッター
価格｜398 万円

Mercedes-Benz GLA 220 4MATIC｜メルセデス・ベンツ GLA 220 4マティック
ボディサイズ｜全長 4,424 × 全幅 1,804 × 全高 1,494 mm
ホイールベース｜2,699 mm
エンジン｜1,991cc 直列4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク｜83.0 × 92.0 mm
圧縮比｜9.8
最高出力｜135 kW（184 ps）/5,500 rpm
最大トルク｜30 Nm（30.6 kgm）/1,200-4,000 rpm
トランスミッション｜7段AT（7G-DCT）
駆動方式｜4WD
ブレーキ 前/後｜ベンチレーテッドディスク／ベンチレーテッドディスク
タイヤ｜235/50R18
トランク容量｜421-1,235 リッター
価格｜449 万円

Mercedes-Benz GLA 250 4MATIC｜メルセデス・ベンツ GLA 250 4マティック
ボディサイズ｜全長 4,430 × 全幅 1,805 × 全高 1,510 mm
ホイールベース｜2,700 mm
トレッド前/後｜1,555 / 1,545 mm
車両重量｜1,600 kg
エンジン｜1,991cc 直列4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク｜83.0 × 92.0 mm
圧縮比｜9.8
最高出力｜155 kW（211 ps）/5,500 rpm
最大トルク｜350 Nm（35.7 kgm）/1,200-4,000 rpm
トランスミッション｜7段AT（7G-DCT）
駆動方式｜4WD
ブレーキ 前/後｜ベンチレーテッドディスク／ベンチレーテッドディスク
タイヤ｜215/50R18
最小回転半径｜5.7 メートル
最低地上高｜150 mm
燃費（JC08モード）｜14.2 km/ℓ
トランク容量｜421-1,235 リッター
価格｜513 万円

Mercedes AMG GLA 45 4MATIC｜メルセデス AMG GLA 45 4マティック
ボディサイズ｜全長 4,460 × 全幅 1,805 × 全高 1,500 mm
ホイールベース｜2,700 mm
トレッド前/後｜1,560 / 1,560 mm
車両重量｜1,650 kg
エンジン｜1,991cc 直列4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク｜83.0 × 92.0 mm
圧縮比｜8.6
最高出力｜280 kW（381 ps）/6,000 rpm
最大トルク｜475 Nm（48.4 kgm）/2,250-5,000 rpm
トランスミッション｜7段AT（7G-DCT）
駆動方式｜4WD
ブレーキ 前/後｜ベンチレーテッドディスク／ベンチレーテッドディスク
タイヤ｜235/45R19
最小回転半径｜5.7 メートル
最低値上高｜140 mm
燃費（JC08モード）｜12.3 km/ℓ
トランク容量｜421-1,235 リッター
価格｜792 万円