マツダとフィアット、オープンスポーツカーの開発・生産で提携を協議|Mazda
Mazda x Fiat|マツダ × フィアット
ロードスターベースのFRアルファロメオ登場か
マツダは、フィアットと次期マツダ「ロードスター」をベースにしたアルファロメオむけFR 2シータースポーツカーの開発、生産について協議を開始すると発表した。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
アルファロメオにとっては久々のFR
発表によると、マツダとフィアットは、今後、開発中の次期マツダ「ロードスター」のFRアーキテクチャーをベースに、オープン2シーター軽量スポーツカーを、フィアット傘下のアルファロメオむけにも開発、生産する、という目的で協議を開始することで合意した。
両社の車両は、マツダ、アルファロメオ、双方のブランドキャラクターのちがいを明確にしたかたちで、広島にあるマツダの本社工場にて生産する、という想定だ。とくにエンジンについては、それぞれのブランドで独自のものを搭載するという。アルファロメオ向けの車両は2015年の生産開始が検討されている。
マツダの山内孝代表取締役会長 社長兼CEOは「技術・商品開発領域におけるアライアンス構築は経営戦略にもとづく活動のひとつであり、今回のフィアットとの発表はその重要な一歩だととらえています。とくに『マツダ ロードスター』は、世界でもっとも販売台数の多いオープン2シータースポーツカーであり、マツダブランドを象徴するクルマです。このたび、次期『ロードスター』をベースにオープン2シータースポーツカーの先駆者とも言うべきアルファロメオと協業の機会をもてることに大きな期待を寄せています」とコメント。
いっぽう、フィアットのセルジオ マルキオンネCEOも「この合意は我々のアルファロメオブランドに対するコミットメントであり、またアルファロメオを真のグローバルブランドに育てていく決意をあらわすものです。マツダは、コンパクトFR オープンスポーツカーのリーダーとして広く認識されており、彼らと協力し、アルファロメオの伝統であるエキサイティングかつスタイリッシュなオープン2シータースポーツカーをつくっていきます。このたびのマツダとの協業の機会に感謝するとともに、今後も良好かつ継続的な関係を築いていくことを期待しています」と、歓迎するコメントを発表した。
1966年、「ジュリア」のオープンモデルとしてうまれたアルファロメオ「1600スパイダー デュエット」を筆頭に、アルファロメオの美しいオープン2シータースポーツは世界中で愛されている。しかし1991年まで生産された「SZ」の後継モデル、「RZ」が生産を終了した1993年以来、2006年に500台限定で生産されたスーパースポーツ「8Cコンペティツィオーネ」、「8Cスパイダー」をのぞけば、FRレイアウトのモデルが、ながらく途絶えていた。今回のマツダとの協議いかんでは、そのアルファロメオブランドから、久々の2シーターFRスポーツが登場することになりそうだ。
また、マツダとフィアットは欧州での協業の可能性についても話し合いを持つことで合意したという。