265psのボクスターと315psのボクスターS

新型ボクスターはエンジン排気量が現行の2.9リッターから2.7リッターへダウンサイズされるいっぽうで、最高出力は10ps増加して265ps（195kW）となる。ボクスターSへは変わらず3.4リッターが搭載され、最高出力は315ps（232kW）。トランスミッションは新開発の6段MTか、7段PDK（ポルシェ ドッペル クップリング）と呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションだ。

静止状態から100km/hまではボクスターのPDKで5.7秒、これにスポーツクロノパッケージを選択しSport+モードにすると5.5秒で到達する。同様にボクスターSでは5.0秒、Sport+で4.8秒まで短縮される。

また、スポーツカーメーカーであっても無視できない社会的責任として、燃費性能も向上している。ボクスターではエンジンそのものがダウンサイジングしたこともあるが、コールドスタート時には暖気時間を短縮させ、スポーツ走行時には冷却性能を上げるなど、各部の温度を細かく制御するサーマルマネージメントシステム、ダイレクト・フューエル・インジェクション（DFI）、さらにエンジンスタートストップと呼ばれるアイドリングストップ機能やエネルギー回生システムなども採用されており、最大で16%もの燃費向上を果たしている。そのうえPDKモデルには、コースティングモードを搭載。これは、アクセルオフの際には自動的にギアをニュートラルにすることでエンジンやトランスミッションの抵抗をなくす、つまり滑走状態を作りだすことで燃費を稼ぎ出す仕組みだ。具体的には、NEDC（新欧州ドライビングサイクル）の都市郊外複合モードにおいて、ボクスターのPDKで7.7ℓ/100km（およそ13.0km/ℓ）、ボクスターSのPDKでは8.0ℓ/100km（およそ12.5km/ℓ）となっている。

日本での価格はボクスターのMTが584万円、同PDKが631万円、ボクスターSのMTが727万円、同PDKが774万円と発表された。

島下泰久氏による新ボクスターの海外試乗記はこちら

Porsche Boxster｜ポルシェ ボクスター
全長×全幅×全高｜4,374×1,801×1,281 mm
ホイールベース｜2,475 mm
トレッド（前）｜1,526mm
トレッド（後）｜1,536mm
車両重量（DIN値）｜（MT）1,310kg　（PDK）1,340kg
エンジン｜水冷水平対向6気筒DOHC
排気量｜2,706cc
最高出力｜195kW（265ps）/6,700rpm
最大トルク｜280Nm/4,500-6,500rpm
ボア×ストローク｜89.0×72.5mm
最高速度｜（MT）264km/h　（PDK）262km/h
0-100km/h加速｜（MT）5.8秒　（PDK）5.7秒（Sport+では5.5秒）
トランスミッション｜6段MT　7段PDK
CD値｜0.31
タイヤサイズ｜（前）235/45ZR18　（後）265/45ZR18
ラゲージ容量｜（前）150リットル　（後）130リットル
燃費（NEDC、欧州ドライビングサイクルでの複合モード値）｜
（MT）8.2ℓ/100km（およそ12.2km/ℓ）　（PDK）7.7ℓ/100km（およそ13.0km/ℓ）
CO2排出量｜（MT）192g/km　（PDK）180g/km
価格｜（MT）584万円　（PDK）631万円

Porsche Boxster S｜ポルシェ ボクスターS
全長×全幅×全高｜4,374×1,801×1,281 mm
ホイールベース｜2,475 mm
トレッド（前）｜1,526mm
トレッド（後）｜1,540mm
車両重量（DIN値）｜（MT）1,320kg　（PDK）1,350kg
エンジン｜水冷水平対向6気筒DOHC
排気量｜3,436cc
最高出力｜232kW（315ps）/6,700rpm
最大トルク｜360Nm/4,500-5,800rpm
ボア×ストローク｜97.0×77.5mm
最高速度｜（MT）279km/h　（PDK）277km/h
0-100km/h加速｜（MT）5.1秒　（PDK）5.0秒（Sport+では4.8秒）
トランスミッション｜6段MT　7段PDK
CD値｜0.31
タイヤサイズ｜（前）235/40ZR19　（後）265/40ZR19
ラゲージ容量｜（前）150リットル　（後）130リットル
燃費（NEDC、欧州ドライビングサイクルでの複合モード値）｜
（MT）8.8ℓ/100km（およそ11.4km/ℓ）　（PDK）8.0ℓ/100km（およそ12.5km/ℓ）
CO2排出量｜（MT）206g/km　（PDK）188g/km
価格｜（MT）727万円　（PDK）774万円