Fiat 500 Coupe Zagato concept|フィアット 500 クーペ ゼガート コンセプト ジュネーブで公開
Fiat 500 Coupe Zagato concept|フィアット 500 クーペ ザガート コンセプト
フィアットが500のクーペボディを公開
フィアットはジュネーブモーターショーで、ザガートとフィアットのチェントロスティーレ(=デザインセンター)が協力してデザインしたコンセプトカー、500クーペ ザガートのコンセプトモデルを発表した。
文=松尾 大
1950年代、カロッツェリア・ザガートは、フィアット ヌオーバ500や600をベースにフィアット・アバルト500クーペ ザガートや750クーペ ザガートなどといったモデルを世に送り出していた。当時のモデルはベース車両の面影もないほど手がくわえられ、特徴的な流線形ボディをもっていたが、50年以上の歳月を経てよみがえった、今回の「500クーペ ザガート」は、ベースとなったフィアット500のシルエットをいかしつつ、クーペとよぶにふさわしいデザインに仕上がっている。
後方にむかって傾斜するルーフと小型化されたリアウインドウによって、2+2となるが、ザガートデザインに見られるふたつのコブ=ダブルハンプデザインを採用することで、車高を下げながらも、ある程度の室内高を稼いでいることがうかがえる。
あたらしいファミリーが追加されるたびに巨大化するミニとはことなり、ボディサイズは、全長3,550×全幅1,630×全高1,490mmで、ホイールベース、2,300mmと、ベースモデルのコンパクトさを維持。エンジンはすでに本国では展開されている、875ccツインエアエンジンを搭載。最高出力77kW(105ps)/5,500rpm 、155Nm(15.8kgm)/2,500rpmという仕様で、CO2排出量についても95g/kmという非常に低い数値を達成している。
ターゲット層は若い年代の活動的な男性を想定してするとともに、女性ドライバーのニーズにも応えるため、色彩や素材のトレンドにも着目したとしている。コンセプトカーに用いられたポップイエローとよばれるボディカラーは、特殊な3層塗装仕上げによる白に近い色調とし、ボディ形状を強調するとともに、ポップでユニークなキャラクターも兼ね備えている。インテリアにもおなじスタイリングイメージを採用。ハイテクファブリック素材をイエローのシャモア革で覆わったシートは「ダイヤモンド」シートをヒントにデザイン。周囲にはブラックの本革を採用することで、若々しい雰囲気を演出しているという。
エクステリアについてはスポーティなキャラクターにあわせて、高光沢クロームパーツをはじめ、新型ダブルスポークデザインとプラスチックインサートをあしらった17インチクロームシャドーホイールを採用。ちなみにタイヤは、205/40R17タイヤで、パーフォレーテッド ブレーキディスクを装備している。
コンセプトカーとは名乗っているものの、このまま走り出してもおかしくないような内容となっているだけに、市販の可能性は高いと思われる。