メルセデス・ベンツ Eクラスがフェイスリフト|Mercedes-Benz
Mercedes-Benz E-Class|メルセデス・ベンツ Eクラス
メルセデス・ベンツ Eクラスがフェイスリフト
これまでのデザインに配慮しつつも現在のメルセデス・ベンツの一員らしい、あらたなフロントデザインを獲得し、Eクラスがマイナーチェンジ。メルセデス・ベンツならではの先端的な安全装備を多数採用するとともに、環境性能にも配慮したのが特徴だ。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
外観の現代化
安全性、デザイン、効率の良さ。これが生まれ変わったEクラスを特徴付けるキーワードだ。
外観でもっとも目を引くのは現在のメルセデス・ベンツらしい、中央にエンブレムを配置し、そこからストラットがのびる、スポーティなルックス。“4つ目”が特徴的だったヘッドライトは、LEDの採用により、従来のイメージを残しつつもアップデートを果たしている。
いっぽう、従来のルックスを望むならば、ボンネット上に、スリーポインテッドスターをかかげる3本ルーバーのセダンらしいフロントグリルも選択可能だ。
くわえて、セダンボディの「サルーン」、ワゴンボディの「エステート」ともに、多数のオプションを用意し、それを自由自在に組みあわせて自分だけのEクラスを持つことができる。たとえば、外観はクラシカルに、内装はモダンに、といった仕上げにも対応する。
2つのカメラを採用
メルセデス・ベンツがインテリジェントドライブとよぶ、各種安全装備も強化がはかられている。そのカギになっているのは、50メートル先まで3次元で認識可能な2つのカメラ。クルマはもちろん、歩行者、標識まで認識する。
このカメラによってレーダーセンサーシステムも機能拡張を果たしている。
標準装備となるのは、レーダーを用いて、衝突警告を出し、ブレーキングの際は、制動をアシストする「COLLISION PREVENTION ASSIST」、眠気などからくる不注意を指摘し、疲労の度合いを知らせる「ATTENTION ASSIST」。
オプション設定されるうちで主たるものは、レーンキープ機能、前車追走機能を提供する「ディストロニックプラス」、突然飛び出してきた歩行者などにも反応し、ドライバーのブレーキングをアシストする「ブレーキアシストシステム」。
衝突の際に乗員保護、玉突き事故の回避をおこなう、「プレセーフ」システムには、時速50km/hまでであれば、歩行者を検知し次第、自動ブレーキをおこなう「プレセーフブレーキ」と、後続車が追突する危険がある場合、発光によって後続車のドライバーに注意をうながす「プレセーフプラス」も設定された。
「アクティブレーンキーピングアシスト」は隣の車線が車線変更可能かどうかも判定する。そのほかは、ハイビームによる対向車の幻惑を防ぐ「アダプティブハイビームアシストプラス」、駐車をサポートする「アクティブパーキングアシスト」、道路標識を認識する「トラフィックサインアシスト」、360度カメラといった装備を選択できる。
ディーゼルハイブリッドモデルも継続ラインナップ
エンジンは、ガソリンモデルであれば、5.8ℓ/100kmの燃費と、CO2排出量135g/kmを達成した、1,991cc直列4気筒エンジンモデルである「E 250」がもっとも環境性能にすぐれる。「E 400」に搭載される2,996cc V6ツインターボエンジンは、最高出力245kW(333ps)/5,250-6,000rpm、最大トルク480Nm/1,600-4,000rpm、0-100km/h加速5.9秒の性能を実現しながらも、燃費は7.5ℓ/100km(約13.3km/ℓ)、CO2排出量は175g/kmと、排ガス基準ユーロ6をクリアした高効率エンジンだ。そのほか、「E 300」、および「E 350」に3,498ccのV6エンジン、「E 500」には4,663ccV8エンジンが用意される。また「E 300」、「E 350」、「E 400」、「E 500」には、四輪駆動の4MATICも設定されている。
ディーゼルエンジンモデルには、ひきつづき「E 300 BlueTEC HYBRID」がラインナップされる。2,143ccの4気筒ディーゼルターボエンジンに、出力19kW(26ps)の電気モーターを組みあわせる仕組みもこれまで同様だ。
トランスミッションでは、「7G TRONIC PLUS」搭載車の場合に、短時間マニュアル操作モードが追加された。これは、パドルシフトなどでの変速後、変速操作がない場合に、自動的にオートマチックモードにもどる仕組みで、無駄な燃料消費を削減する。
サスペンションはモデルの性格にあわせて4種類が用意される。通常モデル向けの「DIRECT CONTROL」に、スタンダードなものと、スポーティなセッティングのものの2種類が設定されるほか、AMGスポーツパッケージにはローダウンした、よりスポーティなサスペンション、そして「AIRMATIC」モデルおよびV8モデルには、エアサスペンションが標準装備となる。ワゴンボディのエステートのリヤサスペンションは、基本的にこのエアサスペンションだ。
来年には日本への導入もすでに決定している、この新型Eクラス。今後、どういったモデルがどのタイミングで日本上陸となるのかが注目される。