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IMPRESSION
2022年7月26日
BEVの軽自動車、日産「サクラ」に試乗──大型車ユーザーにだって勧めたい実力派|NISSAN
アリアを思わせるインテリア
室内のパッケージングもよい。たとえばドライバーは、ウィンドシールドから離れ、頭上の空間は広々としていて、サイドウィンドウとのあいだにもスペースがある。そのため、広さ感と、もうひとつ、それらの騒音源から離れることで、音疲れしにくそうだ。
インテリアの造型はアリアを思わせる。ファブリック調の素材がダッシュボードに貼られ、7インチと9インチのディスプレイが備わる。視線の移動を水平にすることで扱いやすさを狙ったという人間工学的な理由とともに、ファブリックの温かみも、このクルマの雰囲気によく合っていると私には感じられた。
リアシートも広い。荷室のスペースは限られてしまうものの、後ろにスライドさせれば足元も広い。しかもバックレストが角度調節指揮なのが、ユーザーに喜ばれそう。いろいろ細かく考えられている。
いまところ、4WDの設定がないのは、残念といえば残念。日産では、e-Power(モーター駆動のハイブリッド)搭載の「ノート」「オーラ」「キックス」などに4WDを設定して、細かいトルク制御ができる電気モーターの利点を喧伝している(実際に体験してもその通り)だけに、サクラに設定があってもいいだろう。
日産では、BEV(バッテリー駆動のピュアEV)のラインナップに、アリアとリーフという上位モデルをもつだけに、サクラを下位に位置づける必要があるのだろうか。維持費の安さなどから軽自動車であることも大きな魅力なのは、私にもよく分かる。
それでも、軽だからと、逆に敬遠する層が出てきてしまっては、逆にもったいないと思うのだ。日産車でいえば、フルモデルチェンジを控えている次期「エクストレイル」とか、あるいは新型「フェアレディZ」とかとの2台持ちなんて楽しそうだし、もちろん、サクラ1台でもけっこう使えそうだ。
フル充電に要する時間は約8時間。急速充電を慌ててするより、自宅で夜、ゆっくり満充電するほうが電気料金も抑えられるし、バッテリーの寿命も長くなるだろう。
価格は「S」(233万3100円)に始まり、「X」(239万9100円)と「G」(294万300円)となる。日産によると、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金は55万円になる見込みとのことで、その場合、ベースグレード(基本的に法人向け車種)は約178万円となる。もっとも普通に乗るから「X」か「G」を勧めるけれど。
NISSAN SAKURA|日産サクラ
- ボディサイズ|全長3,395×全幅1,475×全高1,655mm
- ホイールベース|2,495mm
- 車両重量|1,070kg(X) 1,080kg(G)
- モーター|交流同期電動機
- 最高出力|47kW(95ps)/2,302-10,455rpm
- 最大トルク|195Nm /0-2,302rpm
- 駆動用バッテリー|リチウムイオン電池
- 総電圧|350V
- 総電力量|20kWh
- 一充電走行距離(WLTCモード)|180km
- サスペンション前|マクファーソンストラット
- サスペンション後|トルクアーム式3リンク
- ブレーキ前|ベンチレーテッドディスク
- ブレーキ後|ドラム
- タイヤ|155/65R14
- 定員|3人
- 価格|233万3100円〜294万300円
問い合わせ先
日産お客さま相談室
Tel.0120-315-232(9:00-17:00、12/31-1/2を除く)
http://www.nissan.co.jp/