マツダの新型SUV、CX-60のプロトタイプに試乗──ロードスター990Sと同様の足まわりがもたらす走りやいかに?|MAZDA
CAR / IMPRESSION
2022年4月15日

マツダの新型SUV、CX-60のプロトタイプに試乗──ロードスター990Sと同様の足まわりがもたらす走りやいかに?|MAZDA

超をつけたくなるくらいフラットな乗り心地

走らせると、どちらも発進からしてスムーズ。電気モーターの恩恵も大きい。そのあとは、エンジンが回ると、ぐんぐんと勢いよく加速していく。ディーゼルエンジンは、カラカラというノッキングの音もせず、これまで未知のパワープラントのようだ。
力強い加速に加えて、ハンドリング性能が高い。テストコースには工事用の三角コーンを並べて、そのあいだをぬって走るスラロームコースも用意されていた。ガソリンもディーゼルも、共に車体のロールは抑えぎみに、すーっと自然な感じでノーズが内側を向くのが、なかなか気持ちがよい。
そして、なにより驚いたのが、乗り心地だ。今回のモデルには、キネティックポスチャーコントロールとマツダが呼ぶ、新しいコンセプトで開発されたサスペンションシステムがそなわる。先にロードスター990Sで実用化された技術だ。
このサスペンションの特徴は、一言でいうと、超をつけたくなるぐらいフラットな乗り心地。乗員の頭部もからだも、まったく揺さぶられない。テストコースはそもそも路面がいいので、一般道では分からないとはいえ、従来のクルマから乗り換えてびっくりした。
キネティックポスチャーコントロールの基本的な考えかたは、ピッチングという車体の上下の揺れのコントロール。通常のクルマはピッチングを起こす中心が、後輪の前ぐらいにあるものの、今回のプロトタイプは仮想点として車体のうんと背後にピッチングセンターがくる設計。ゆえに車体の動きがものすごく安定しているのだ。
かたちはSUVでも、乗り味は高級セダンのようだ。内外装のデザインはそれなりに新しいとはいえ、徹底したマツダのデザインランゲージを守って、新奇なところはない。だけれど、ここまで内容が新しいので、いっそ、もう少し大胆な路線を目指してもよいのでは、とファンとしてはやや残念な思いにもとらわれた。
CX-60は、欧州では2022年の夏に発売。日本ではやや遅れるが、やはり22年内に発売されるそうだ。日本でのエンジンラインナップは、3.3リッター6気筒ディーゼル(マイルドハイブリッドのありとなしの2モデル設定)、2.5リッターガソリン、2.5リッタープラグインハイブリッドとなるもよう。
問い合わせ先

マツダコールセンター
Tel.0120-386-919(平日9:00〜17:00、土日祝9:00〜12:00 13:00〜17:00)
https://www.mazda.co.jp

31 件
                      
Photo Gallery