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IMPRESSION
2020年11月30日
“電動化”されたボルボXC60 B6 Rデザインに試乗|VOLVO
最高速度180km/h制限の背後にあるボルボの思想
ボルボでは、こうしたスポーツモデルでも最高速度は180km/hに制限されており、付属する2本のキーのうち1本はさらなる制限速度が設定できるケアキーが導入されているという徹底ぶりだ。
実際に試してみると、ケアキーでクルマにエントリーしたあと、車載のモニター画面上でシステムからケアキーを選んで制限速度を選ぶだけ。意外と簡単に行えた。例えばクルマを共有する家族が、10代などで経験が浅かったり逆に高齢だったりした際にはこれを利用して貸し出せば、速度超過による事故の確率を減らすことができるという考え方だ。
クルマの性能を限定してしまうことについては、特にセールス面で疑問視する声も多数挙がってきたというのだが、「たとえ一部の顧客を失うとしても、最終的に人命を救うためには自動車メーカーの権利と義務をめぐる議論の先駆者であり続けるべき」とボルボは答えている。
そして、「この考え方は、77億人の地球上のすべて人にわかってもらう必要がなく、500万人ほどの人に理解してもらえば小さな会社であるボルボはきちんと存続できるはず」と広報さんは答えてくれた。
群雄割拠のSUV市場のなかでも、独自の北欧テイストを追求するボルボらしい考え方だ。Rデザインは799万円と少し高価だが、XC60の販売が好調なのは、こうした考え方に納得できるユーザーが増えている証拠なのだろう。
問い合わせ先
ボルボ・カスタマーセンター
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