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2021年12月27日
注目のクリエイターがキャデラックとともに過ごす一日──XT4 × たき火マイスター猪野正哉 &ファッションプランナー田中行太編|Cadillac
Presented by CADILLACCadillac XT4|キャデラック XT4
猪野正哉&田中行太がキャデラックXT4と過ごす1日 「SUVならではの躍動感と、高級車としての伝統が伝わってくる」
注目のクルマ好きクリエイターが最新のキャデラックと過ごす1日をフィーチャーする特別企画。今回は、たき火マイスターの猪野正哉さんとファッションプランナーの田中行太さんが、コンパクトSUV「XT4」に乗り、猪野さんが運営するアウトドアスペース「たき火ビレッジ<いの>」へ、ドライブ。
Text by NANYO Kazuhiro|Photographs by MAEDA Akira
アップデートされたキャデラックらしさとは?
街路樹の紅葉が眩しい師走。この日は、朝から雲ひとつとない快晴のドライブ日和。待ち合わせ場所は東京・代官山、旧山手通り沿いにあるニューヨーク発のブティック&カフェ「SATURDAYS NEW YORK CITY」。ゆったり目のミリタリーコートを羽織った二人の男性が、キャデラックXT4から降りてきた。店前に横づけされた黒塗りのキャデラック──それはいかにもアメリカ車らしい、大ぶりで威風堂々としたアッパーサルーンではない。黒だけど軽快なメタリックの外装色をまとったコンパクトなSUVのXT4は、代官山という街にマッチしたスポーティカジュアルの二人のスタイルを、邪魔しない控えめさすら感じさせる。
「顔つきがスマートなのに、ブランドらしさも残している。これまでのキャデラックとは違うイメージなのがいいですね」(猪野)
「くつろいでいながらルーズでない雰囲気がいいですね。コンパクトSUVならではの躍動感と、キャデラックという高級車としての伝統が、乗車して早々に伝わってきますね」(田中)
猪野さんも田中さんも、ラフなファッションスタイルさながら、外観の印象を端的に語る。その口調からは嘘がない印象だ。
二人が乗って来たクルマは、横から眺めるとリアウインドウの角度を寝かせたシャープなデザインでありながら、5名乗車時でも637リッター、リアシートを畳むと1385リッターまで拡張可能なラゲッジルームを備える。車内をのぞくと、すでにたき火の道具があれこれ積まれている。
この日は、たき火マイスターの猪野正哉さんが、古くからの友人でファッションプランナーの田中行太さんに、自身が運営するアウトドアスペース「たき火ビレッジ<いの>」へ、XT4でたき火を楽しみに行くことを提案。そこで出発前、田中さん行きつけのカフェでコーヒーを飲みながら打ち合わせ、そんな一日の始まりとなったのだ。
テレビや雑誌でたき火マイスターとして活躍する猪野さんは、ファッションモデル出身で、20代前半からファッション誌やアウトドア誌のライターとしても活躍している。
「20代まではアウトドアに一切に興味がなかったけど、誘われて登り始めた山にどっぷりハマった。それが仕事になり、ファッション業界からアウトドア業界へとシフトチェンジ。なかでもたき火を人より多くしていたら、キャンプブームにも乗っかり、たき火だけで生業ができるようになった」と話す猪野さん。
それから40代を迎えたころ、祖父の土地にゆっくり寛げるたき火スペースを作る。一般開放はされていないのだが、雑誌やテレビの撮影場所として使われている。またテレビ出演を機に、たき火のある撮影現場やプロデュースなどの日々が始まり、現在に至る。
「仕事もやっていることもそんなに変わらないけど、幅が増えたましたね。人生いろいろですね。キャデラックも時代ごとに装いが変わっていくように、自分もアップデートしています。その中でも、質や芯の部分だけは絶対に落とさない、と常に心掛けています」(猪野)
田中さんは、20代でショップスタッフとしてファッション業界に入った。そのお店は、田中さんが入る直前まで猪野さんも働いていた。その後、友人たちとファッションブランドを立ち上げ、プレス&セールスとしてメンズファッション界で活躍した後、独立。セレクトショップのキュレーションやバイイングを経て、雑誌のコーディネーター、プロダクトプロモーションなどプランニング業をしている。それ故に、SATURDAYS NEW YORK CITYでは知り合いに遭遇することもしばし。
「コーヒーブレイクって、ほっとするひと時。でも、久しぶりの知り合いがいたら話し込んじゃうし、なんだかんだコミュニケーションが好きなんですよね」(田中)
カウンターでコーヒーを嗜みながら、田中さんが猪野さんに顔なじみの山田店長を紹介すると、SATURDAYS NEW YORK CITYのコンセプトを話してくれた。サーファーの創業メンバーたちがニューヨークに着想を得て、ビーチではなく街中のサーフ&ガーメントショップ兼カフェとして始めたニューヨークのブランド。職人技をベースにしたミニマルでトラディショナルなスタイルが人気を博し、2012年に日本にも出店。ニューヨーク本店と同様、併設されたカフェのコーヒーもおいしく、奥のテラスベンチがお客でいっぱいになることも。事務所が近い田中さんは、事務所メンバーたちとほぼ毎日カフェ使いするそうだ。
「服もさることながらコーヒーもおいしいんです。代官山のお店は、たまにバリスタチャンピオンの石谷さんがコーヒーを淹れていて、偶然石谷さんが店にいると今日はラッキーだ、なんていつも以上に喜びが増します。あ、山田店長、冗談ですよ(笑)」(田中)
猪野さんと田中さんは、春に向けてたき火グッズを企画中で、打ち合わせ話しが一段落したご様子。テイクアウトしたコーヒーをドリンクホルダーに収め、早速、今日の目的地である千葉に向けて出発だ。
コージーでグルーヴィンな乗り心地
首都高に乗って、東京湾を目指す。走り出すと際立ってくるのは、XT4のいい意味でアメ車らしからぬ軽快さだ。
「ステアリングが気持ちよく、軽快に走りますね。サイズ感もちょうどよくて、都内の道でもすごく扱いやすい。それから、室内はエアコンの温度を左右別々に設定できるし、リラックスできますね」。ステアリングホイールを握る猪野さんがそう語る。
前のクルマを追従しながら巡航できるクルーズ機能も、スムーズで余裕あるマナーの制御を見せる。他にもシフトレバー手前、MODEボタンを切り替えれば、通常の前輪駆動中心のツーリングモードの外、雨雪時に向くAWDやオフロードモードが選べる。そのことを知ると、猪野さんも田中さんもますます、XT4の「頼りになるし都会的な雰囲気と高い実用性」が気に入ったという。
Apple CarPlay、あるいはAndroid Auto経由でスマートフォンが素早く接続され、あとはダッシュボード中央のタッチスクリーンで通話も音楽もコントロールできる。レインボーブリッジにさしかかる頃、パノラミックガラスルーフからの朝の光と、80’sオムニバスの音楽に満たされた車内は、まるでカリフォルニアのハイウェイにいるかのような空気感だ。
「アメ車に相性抜群なBOSEの車載オーディオなのに、音質が低音まで拡張し過ぎずとてもなめらかですね。音好きなので、さっそく昨日試運転した時にイコライジングしました」と音楽好きの田中さん。「それでいて、クルマ自体の走行音が抑えめだから、車内の会話もよく通ります。所々で強い横風をうける湾岸高速でも軸がフラつくこともなかった。これなら長距離でもリラックスして走れます」と猪野さん。都心から千葉県にある「たき火ヴィレッジ<いの>」まで1時間半ほどのドライブを、二人は心から楽しんでいる様子だ。
千葉市内で高速を降り、しばらくすると、目的地の「たき火ヴィレッジ〈いの〉」に近づいてくる。
その道中では、横断歩道や左脇の自転車を感知して、ステアリングを握る猪野さんの膝裏にアラートとなる振動を伝えてきた。
「アラートに加え、モニターの360度ビューも鮮明だから、周囲が見えづらい状況でアシストしてくれる安全装備は、安心感が高いですね」(猪野)
「フロントガラスに映るヘッドアップディスプレイだとか、ルームミラーの視界が遮られるほど荷物を高く積んでも後方を確認できるリアビューカメラだとか、ストレスがなくいいですね」(田中)
「たき火道具も充分収まるトランクで、後席も広々としていますね。シートだけじゃなくダッシュボードまでレザー仕立てで、全体的に柔らかな上質感がありながら、デザイン自体シンプルなのがいい」(猪野)
日頃から、千葉と都内の住まいやオフィス、地方のイベント仕事に、忙しくクルマで行き来している猪野さん。誰かと火を囲むたき火は一種のコミュニケーションツールであり、日帰りでもアウトドアを手軽に楽しめる方法だという。
「たき火って、いまは非日常的なアウトドアアクティビティだけど、本来はもっと身近なもののはず。昔はガテン系のお兄ちゃんたちが一斗缶で端材を燃やして、缶コーヒー片手に、世間話をしていた。そのくらいラフでありたいと思っている。だから今日も前々から計画を立てずに、打ち合わせ終わりに田中を誘ってみた」
猪野さんは、ご自身のプライベートスペースを持っているので特別だが、キャンプ場によっては気軽にたき火ができる場所があるようだ。
都心から郊外へ。自然の中でもシャープに美しいSUV。
ラゲッジルームから道具を下ろし、猪野さんがたき火台を組み立てる脇で、田中さんが薪割を始めた。手にはアーティスティックな柄の斧が握られている。聞くと、ニューヨークのアウトドアブランド、ベストメイドの斧で、自身が日本にディストリビュートした一人だそう。頑丈なアメリカ製の斧は刃付けが薄く、食いつきに優れるとか。ちなみに斧を、円心状に振り抜くのでなく、立てた薪の真上から自然に振り下ろすのが、薪割りのコツという。
「重心バランスとグリップがいい斧なら、女性の腕力でも軽々、薪は割れますよ」
割れた薪を、猪野さんは鉈(なた)でバトニングして細くし、さらにナイフでフェザースティックに仕上げていく。毛羽立たせることで、より火が点きやすくなるとのこと。それに油分が多い杉の葉と一緒に着火すると、見る見るうち炎が立ち上がった。
たき火は、キャンプと違ってテントを張ったり本格的な食事を用意したり、大仰なあと片づけに追われることがない。「ただ火を囲むだけで、満足してしまうので、余計な物や言葉は不必要」と、猪野さんは言う。なぜたき火をするのか、よく聞かれるそうだが、そんなときは決まって「そこに薪があるから(苦笑)、と答えることにしています。火を囲むのに理由なんていらないじゃないですか」。料理や飲み物を用意することもあるが、アウトドアでゆっくりできる時間を最大限に持ちたいからこそ、のたき火なのだ。
「おいしいコーヒーはさっきいただいたので、ここではお茶を淹れます」
そう言って猪野さんは、ホーローのケトルを火の中に突っ込んで湯を沸かすと、市販の煎茶葉をシェラカップにあけ、炎で焙煎を始めた。ほうじ茶にしたのだ。
「こんなおもてなし、一人じゃ、できないよね」(猪野)
「もてなした相手に『うまい』って言わせたいんでしょ?(笑)」(田中)
「わざわざ聞いたら、そりゃあうまいって答えるだろうからさ。人間って欲深いよね(爆笑)」(猪野)
無駄なく薪を継ぎ足し、小さなおき火で暖をとる二人のやりとりは、まるで茶人のよう。上質なリラックスを味わいながら、「来た時よりも美しく片づける第一歩は、無駄なく燃やし切り、火の始末を確実に済ませること」だと語る猪野さん。すべての所作に無駄がないからこそ、たき火マイスターなのだ。
本質的なところはおさえつつ適度な距離感を保っているからこそ、必要なときに必要なだけ寄り添える、そんなちょうどよさと心地よさ。スペックや成功の象徴として魅せるのではなく、自分らしく心地よくいられることが肝心という、新しい高級車像を、キャデラックXT4は体現している。
Spec
Cadillac XT4|キャデラック XT4
- ボディサイズ|全長4,605×全幅1,875×全高1,625mm
- 車両重量|1,760kg ~1,780kg
- エンジン|1,997cc V型6気筒DOHC
- 最高出力|169kW(230ps)/5,000rpm
- 最大トルク|350Nm(35.6kgm)/1,500-4,000rpm
- トランスミッション|9段AT
- 駆動方式|4WD
- 定員|5人
- 価格|570万円~670万円
問い合わせ先
GMジャパン・カスタマー・センター
Tel.0120-711-276(9:00-18:00、年中無休)
キャデラック公式サイト
https://www.cadillacjapan.com/suvs/xt4?cmp={xt4_article_opener}
SATURDAYS NEW YORK CITY TOKYO
https://saturdaysnyc.co.jp/
たき火ビレッジ<いの>
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