新型メルセデス・ベンツ CLSの概要を発表
Mercedes-Benz CLS|メルセデスベンツ CLS
エレガンスの高みを目指した2代目CLS
"クーペのような流麗な4ドアサルーン"というコンセプトで2004年にデビューし、プレミアムカーマーケットにおいてあらたなるカテゴリーを創出したメルセデス・ベンツCLS。ダイムラーは新型の概要を発表した。
文=ジラフ
フロントからリアへ流れるような艶をもつデザイン
今回、2代目として発表された新型CLSは初代から継承される4ドアクーペスタイリングをブラッシュアップし、エレガントな艶をもちながらも、たくましさを兼ね備えるダイナミックなデザインがなされている。
「SLS AMG」に特徴的なデザインをモチーフにつくられたフロントマスク、そしてフロントフェンダーからリアにのびるラインには、歴代のメルセデスのスポーツカーの礎とされている「ドロッピングライン」が採用されている。
ハンドメイドのインテリアによって増すハイブリッド感
ヘッドライトには、世界初となるダイナミックライト機能付きLEDを採用。ウインカー、スモールライト、ロービームの3つのセクションが一体成型されている。トータルで71個のLEDが使用され、同車の特徴ともなっている。
インテリアにかんしては、インストゥルメンタルパネルからドアへとまわり込んだラップラウンドデザインが特徴的。また厳選されたウッドパネルやレザーなどの素材、ハンドメイドで縫製されたレザーシートやダッシュボードのステッチといったアイテムが、スポーティかつ、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出している。
エンジンにかんしての発表は現時点でされていないが、ガソリンエンジンは、「CL」クラスに搭載された新世代の直噴4.7リッターV型8気筒ツインターボ(435ps)、3.5リッターV型6気筒(301ps)、ディーゼルエンジンは、250CDI(201ps)、350CDI(261ps)が用意されると筆者は推測している。
この新型CLSは、9月30日に開幕するパリモーターショーで正式に発表される。
BRAND HISTORY
自動車の歴史をひもとくとき、その先駆者として辿りつくのがゴットリープ・ダイムラーとカーツ・ベンツというふたりのドイツ人だ。1885年から86年にかけて、このふたりがべつべつにガソリン自動車を生みだし、クルマ社会の礎を築いたことは、いまさら説明するまでもない。それぞれが興した自動車会社はライバルと目されていた時期もあったが、第一次世界大戦後の不況を乗り切るために手を結び、1926年に合併によってダイムラー・ベンツ社が設立されている。
製品に与えられるメルセデスの名は、ダイムラーの顧客であったエミール・イェリネックが、ドイツ国外での販売を引き受けるかわりに長女の名前をつけさせたのがはじまりで、1902年にはダイムラー社により商標登録されている。
こうして生まれた、メルセデス、そして、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、その後もセーフティパッセンジャーセル、エアバッグ、ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)、ナイトビューといった最新技術を積極的に導入するなど、自動車発展の牽引役としてつねに時代の先頭を走りつづけているのだ。