アウディ プロローグの第3幕はオールロード|Audi
Audi Prologue allroad|アウディ プロローグ オールロード
アウディ プロローグの第3幕はオールロード
アウディは上海オートショーにおいてコンセプトモデル「プロローグ オールロード」を発表した。プロローグの名を冠するコンセプト第3のモデルだ。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
プロローグファミリー最高のパワフルなエンジン
4月20日より開催されている上海オートショーにおいて、アウディは「プロローグ オールロード」を公開した。昨年11月のLAオートショーで発表された「プロローグ」、今年3月のジュネーブモーターショーにおける「プロローグ アバント」につづく、一連の“プロローグ”シリーズ第3のモデルは、クロスオーバータイプでの登場となる。
プロローグ オールロードのパワートレーンは、ツインターボ付きの4リッターV型8気筒エンジンに、電気モーターを内蔵した8段ティプトロニック(AT)を組み合わせ、システム統合の最高出力は540kW(734ps)、最大トルクは900Nmに達する。駆動はもちろん、アウディ自慢のクワトロによる4WDだ。
プロローグ ファミリー最強のエンジンにより、0-100km/h加速はスポーツカー並みとよべる3.5秒としながらも、新欧州ドライビングサイクル(NEDC)における燃費は2.4ℓ/100km(およそ41.67km/ℓ)、CO2排出量はわずかに56g/kmに抑えられる。バッテリーには容量14.1kWhのリチウムイオン電池を搭載し、EVモードだけでおよそ54kmの走行が可能で、開発中の非接触充電装置「アウディ ワイヤレス チャージング(AWC)」にも対応している。
大径ホイールの奥にのぞく20インチのブレーキディスクはカーボンファイバーセラミック製とされ、重量削減に貢献している。サスペンションにはコンフォート性とレスポンスの良いハンドリングを両立すると説明する、アダプティブ エアサスペンション スポーツを採用。ステアリングには可変レシオ機構と4輪操舵システムが奢られる。
Audi Prologue allroad|アウディ プロローグ オールロード
アウディ プロローグの第3幕はオールロード (2)
“執事”をそなえる
エクステリアは、プロローグ アバントを踏襲した長いフロントフードとゆるやかにリアへ下がるシルエットをもちながらも、77mm上げられた車高や張り出したバンパーとホイールハウス、そして22インチの大径ホイールが精悍なクロスオーバーモデルらしいルックスを演出。フロントヘッドライトにはマトリックス レーザー テクノロジーを採用し、リアエンドは細いLEDの帯が左右のコンビネーションランプを繋ぐデザインがほどこされる。
インテリアは、ダッシュボード横幅いっぱいまで広がる長大なタッチ式ディスプレイが特徴的。助手席用のインフォテイメントとして用意されるダッシュボードのディスプレイは、表示された情報をスマートフォンのようにスワイプ動作ひとつで、ドライバーの右側にある画面もしくはインストルメンタルパネル内にその内容を渡し共有することができる。
エアコンやインフォテイメントなどの操作をおこなうセンターコンソールは、極薄のフレキシブル有機ELディスプレイ フィルムを採用。駐車中は水平になっているものが、電源オンで見えやすい角度に立ち上がるというギミックもそなわる。
あわせて、プロローグ オールロードには、「バトラー(執事)」と呼ばれるインテリジェントプログラムが組み込まれており、持っているスマートフォンで乗り込んだ人物を判別し、そのひとにあわせたシート位置やエアコン温度を自動的に設定。さらに音楽やルートプランも好みに合わせて提案してくれるという。また、センターコンソールには「イージー スロット システム」をそなえ、差し込むだけでスマートフォンを車載コンピューターと連携させ、必要であれば充電することができる。
リアシートは独立式の2座。センターコンソールに装備される有機EL液晶によって、エアコンやシート調整に加え、インフォテイメント情報もリアシートにいながらドライバーと共有することができる。フロントシートの背面にそなわる2台の“アウディ タブレット”も有機ELディスプレイで、薄く、そして見やすいようわずかにカーブしている。
今回でセダン、アバント、オールロードとアウディモデルの基本バリエーションが揃った“プロローグ”。これらに散りばめられたデザインアイコンや最新テクノロジーは、いずれプロダクションモデルへと反映されるとみられる。