最新技術のヘッドライトを得たスポーツクワトロ|Audi
Audi Sport quattro laserlight concept
アウディ スポーツ クワトロ レーザーライト コンセプト
最新技術のヘッドライトを得たスポーツクワトロ
アウディは、アメリカで開催されているCES(コンシューマー エレクトロニクス ショー)において、「スポーツ クワトロ レーザーライト コンセプト」を出展している。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
レーザーライトテクノロジーで最良の視界を確保
2013年のフランクフルトモーターショーにおいて、アウディが発表した2台のコンセプトカーのうちのひとつ「スポーツ クワトロ コンセプト」がさらに進化した。今回は、お披露目の場が世界最大規模のエレクトロニクス ショーということもあり、クルマの動力性能よりも、電装部品、とくにヘッドライトに最先端技術を採用したのがポイントとされる。
アウディ スポーツクワトロ コンセプトは1983年に発表された「スポーツ クワトロ」にヒントを得た懐古的なデザインをまといつつ、中身にはアウディの最先端技術を凝縮。アルミニウムやCFRPを多用した軽量なシャシーやボディパーツ、4リッターV8ツインターボ+電気モーターによる最新のプラグインハイブリッド“e-tron”、アウディ自慢の四輪駆動システム“クワトロ”などを採用し、0-100km/h加速は3.7秒、最高速度は305km/hという高いスペックをほこる。いっぽうで気筒休止技術“シリンダーオンデマンド(COD)”やアイドリングストップ技術をそなえ、その燃費はわずか2.5ℓ/100km(およそ40km/ℓ)、CO2排出量59g/kmという数値を達成している。
今回発表されたモデルは、フランクフルトでのイエロー系とは対照的に、プラズマ レッドと呼ばれる赤系のカラーをまとって登場。全長4,602mmにたいしホイールベースは2,784mm、全幅1,964mmにたいし全高はわずか1,386mm。ショートオーバーハングに、ロー&ワイドなプロポーションが数字からもうかがえる。
注目のヘッドライトは、ユニットのなかに2つの台形のLEDがおさまるという配置。外側のライトは、マイナーチェンジした「A8」「S8」から採用された、“マトリックスLED”をもちいたロービーム用のもの。LEDひとつひとつを制御することで必要な部分を照射しつつ、対向車や前走車を幻惑せずに最大限の視界を確保するというテクノロジーだ。
そして内側のライトには、車名のもとにもなったレーザー ライト テクノロジーを採用している。こちらは、ひとつがわずか数ミクロンという極小なダイオードによって構成される非常に強力なライトで、およそ500メートル先まで照射が可能だという。
このレーザーライトは市販車に先駆けて、ル・マン24時間をはじめとするFIA世界耐久選手権(WEC)などで活躍する「R18 e-tron クワトロ」の2014年モデルに投入される予定だ。