アウディ プロローグ アバントの概要を発表|Audi
Audi Prologue Avant|アウディ プロローグ アバント
アウディ プロローグ アバントの概要を発表
アウディはジュネーブモーターショーにおいて、昨年秋に公開したコンセプトクーペをベースとしたワゴンタイプの「プロローグ アバント」を発表した。
Text by TAKEDA Hiromi
パワーソースはプラグインハイブリッドに
3月にスイスで開催されるジュネーブ ショーに向けて、各メーカーが続々と意欲的なニューモデルやコンセプトカーの情報を事前リリースするなか、アウディも2月25日、コンセプトカー「プロローグ アバント」の概要をあきらかにした。
アウディは昨年晩秋のロサンゼルス モーターショーにて、同社の次世代のデザインを2ドアクーペのかたちで提示するコンセプトカー「プロローグ」を公開しているが、この「プロローグ アバント」は、同系列のコンセプトを示した第2弾、あるいは発展型とも言うべきモデルである。4ドア+テールゲートを備えたワゴンスタイルで、そのためアウディのワゴンでは伝統となってきたネーミング「アバント」の名があたえられたものと推測される。
プロローグでは、いまやアウディ上級モデルの定番となりつつある4リッターV8直噴ツインターボのガソリンエンジンを想定し、最高出力は605ps、最大トルクは76.5kgmに達すると伝えられていたが、今回のプロローグ アバントではパワートレインもさらに一歩前進。3リッターV6ターボディーゼル「TDI」エンジンに、電動モーターを組み合わせたプラグイン ハイブリッド方式を採るという。
そしてシステム総計の最大出力455psと、プロローグ クーペの数値を若干下回るものの、最大トルクはまったくイーブンとなる76.5kgmを引き出す。結果として0-100km/h加速は、大型ワゴンとしては高性能車のカテゴリーにも充分くわわることのできる5.1秒をマーク。そのいっぽうで、EVモードでは最大54kmをゼロエミッション走行できるとされているのだ。
Audi Prologue Avant|アウディ プロローグ アバント
アウディ プロローグ アバントの概要を発表 (2)
アウディのあらたなデザイン言語
昨年初公開されたプロローグは、フォルクスワーゲン社で「パサート」や「ゴルフ」を手掛けたのち、2014年2月からアウディのデザイン部門を率いることになったマーク・リヒト氏、および彼のチームによる第1作であるとともに、アウディのあらたなデザイン言語を示したものと言われている。
いっぽう第2弾となるこのプロローグ アバントでも、六角形のラジエーターグリルをはじめ、プロローグで初めて提示されたアウディの新デザイン言語を明確に反映している。そのうえ、近年プレミアブランドがちからをいれる「シューティングブレーク」スタイル、つまり4ドアクーペをベースとしたスタイリッシュなワゴンを提唱している。
クーペ版プロローグのボディサイズは全長5,100×全幅1,950×全高1,390mm、ホイールベース2,940mmと発表されていた。これはメルセデス・ベンツの最上級クーペ「Sクラス クーペ」に匹敵する堂々なサイズ。開発の噂が絶えない次期A8ベースの大型ラグジュアリークーペ「A9」を示唆しているともささやかれていた。
他方、今回のプロローグ アバントは、全長5,110mm、全幅1,970mmと、クーペにほぼ匹敵するもの。つまりアウディは、現行「A7」「S7」よりもさらに大きな“スポーツバック”を仕立て、2ドアクーペとの豪華二本立てにする方針を模索していると思われるのである。
今世紀に入ったのち、自動車業界におけるデザインリーダーとしての地位を固めてきたアウディ。そのあらたなデザイン言語が提示されることは、たんにアウディのみならず、世界中の自動車メーカーにとっても注目すべきことと言えるだろう。