ボルボ、EVのワイヤレス充電の研究成果を発表|Volvo
Volvo|ボルボ
ボルボ、EVのワイヤレス充電に成功
ボルボ カー グループは、電気自動車のワイヤレス充電に成功したと発表した。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
電気自動車の利便性を高める
ボルボ カー グループは、取り回しや収納が面倒なケーブルを使わずに、電気自動車の充電をおこなう研究開発をすすめている。今回のテスト結果は、そのなかの成果のひとつとして発表された。
このたびのワイヤレス充電試験は、充電器側のコイルを電流に流すことで電磁気を発生させ、車両側に埋め込まれたコイルがその電磁気を受け電流に変換し充電するというもの。基本的な構造は、たとえば電動歯ブラシやコードレスフォンの無接点式スタンド型充電器などで見られる、一般にも普及している方法だ。
テストにもちいられたのは、コンパクトカー「C30」をベースに最高出力89kW(120ps)を発揮するモーターを搭載した電気自動車「C30 エレクトリック」。実験では20kWの出力で、バッテリー容量24kWhをもつC30 エレクトリックを、2時間半かけて満充電にした。
このテストをふくむ、自動車やバスのワイヤレス充電をはじめとした一連の研究会開発は、ベルギーのフランドル(フランダース)地方の自動車工業にかんするナレッジセンター「フランダース ドライブ」でおこなわれている。これは、ボルボ カー グループをはじめ、カナダのボンバルディアグループの鉄道部門であるボンバルディア トランスポーテーション社、ベルギーでバスなどの製造を手掛けるコーチビルダーであるバンホール社などによって構成されるコンソーシアムを中心とするもので、フランドルの行政からも資金の一部を受けているプロジェクトだという。
ボルボでは、所定の位置にただ駐車するだけで開始するワイヤレス充電は、電気自動車やプラグインハイブリッドの利便性を飛躍的に向上させるひとつのポイントとしてとらえており、今後もさまざまな試験をつづけてゆくと説明する。