わずか9台の特別モデル「ヴェネーノ ロードスター」|Lamborghini
CAR / NEWS
2015年4月3日

わずか9台の特別モデル「ヴェネーノ ロードスター」|Lamborghini

Lamborghini Veneno Roadster|ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター

創立50周年を飾る最後のスペシャルモデル「ヴェネーノ ロードスター」

ジュネーブ モーターショーで登場した「ヴェネーノ」に続き、そのオープンボディ版である「ヴェネーノ ロードスター」が発表された。ロードスターというネーミングが示すように、このクルマはオープンで走ることが前提。そのため、簡易的なルーフなどは一切用意されない。存在もパフォーマンスも硬派な、全世界わずか9台のスペシャルマシンなのである。

Text by SAKURAI Kenichi

生産数はクーペの3倍。ただし、それでも合計9台

予告通り、ランボルギーニは、創立50周年のハイライトとして、オープンボディのスペシャルモデル、ランボルギーニ「ヴェネーノ ロードスター」を発表した。生産台数は、これまでいわれてきたように9台で、「ヴェネーノ」の3倍の生産数になるが、こちらも現状すべてのオーナーが決まっているという。


ネーミングからもあきらかなように、このモデルは3月のジュネーブ モーターショーでワールドプレミアされた「ヴェネーノ」のオープン版。ロードスターのネーミングからも分かるように、オープンのスタイリングが基本。ランボルギーニ「アヴェンタドール LP 700-4 ロードスター」では、着脱式のカーボン製ルーフパネルが用意されていたが、こちらには雨風をしのぐルーフの類いは用意されていない。あくまでもオープン走行しか想定されていないのだ。

Lamborghini Veneno Roadster|ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター

Lamborghini Veneno Roadster|ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター

ボディはヴェネーノを基本に、上部が切り取られたサイドウィンドウや、エンジンフードの形状が異なっている程度。ただし、メカニカルな機能を表現したとも言えそうなエクステリアデザインは、ルーフの廃止によってさらに強調されたような印象である。2シーターを示す、コクピット背後のF1マシンにも似たデザインが特徴的だが、これは乗員の頭部を守るロールオーバーバーも内蔵しているための処理だ。


縦置きミッドシップされ、最高出力750psを発生する6.5リッターのV型12気筒エンジンも、ヴェネーノと共通である。トランスミッションは5種類の走行モードに切り替え可能な、7段の「ISR(インディペンデント シフティング ロッド)トランスミッション」と呼ばれる2ペダルトランスミッションを組み合わせた。レーシングマシン然としたプッシュロッドサスペンションや、ランボルギーニのお家芸とも言える駆動方式が4WDであるのも同一である。

また、モノコックとボディパネルに軽量で強固な炭素繊維強化ポリマー樹脂を使用しているのもヴェネーノ譲りだ。ボディ内部では、フォージドコンポジット、カーボンスキンなど、ランボルギーニの革新的な新素材を随所に使用した。

2座の軽量バケットシートは、ランボルギーニの特許取得済みの鍛造コンポジットから作られている。カーボンスキンはコックピット全体のほか、座席の一部とヘッドライナーに使用され、複雑形状にも完全にフィットし、車両重量の削減に貢献している。

Lamborghini Veneno Roadster|ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター

オープン化によって、一層物々しさが増したエクステリアデザインは、空気抵抗低減、ダウンフォース発生、冷却などの機能に最新の技術が取り入れられた。決してこけおどしのデザインではないとランボルギーニは主張する。

その証拠にヴェネーノ ロードスターでは、ルーフがなくても最高速度はクーペ版の「ヴェネーノ」とおなじ355km/hをマーク。オープン化によるビハインドは一切ない。ただしオープン化にともなうボディの強化によって車重が40kg増加の1,490kgとなったため、0-100km/h加速はヴェネーノよりも0.1秒だけ遅い2.9秒と発表されている。


すでに生産分の9台はオーナーが決まっていると紹介したが、参考までにお伝えすると、このヴェネーノ ロードスターの価格は330万ユーロ(税抜)。日本円にして約4億4,350万円というプライスになる。オーナー個人のリクエストによりどんなボディカラーもオーダー可能だが、写真の赤いボディカラーは、“ロッソ ヴェネーノ”と呼ばれるものでヴェネーノ ロードスターのために専用に開発されたものである。

           
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