まずは活動開始からわずか数年でメジャーからアルバムをリリースしたシンガーのアルーナ・フランシスと、トラック・メイカーのジョージ・リードからなる男女デュオのアルーナジョージ。

モデルとしても注目を浴びるアルーナの、クールながら1990年代のR&Bのムードも感じさせるキュートなボーカルと、ジョージによるアンダーグラウンドなビート・ミュージックのように、混沌したサウンド・プロダクションが一体化して生まれるサウンドは、次のポップ・ミュージックの主流になり得る強さを感じさせます。来日も間近ということで、日本でどう受け入れられるのか要注目です。

つづいて今年初頭に突如登場した男女混成トリオのロンドン・グラマー。ハンナ・リードによる、空に舞い上がるようでパワフルなボーカルと、ドン・ロスマンのメランコリックでミニマルなギター、マルチ奏者のドット・メイジャーの空間が感じるリズム……。先行してインターネットで発表した彼らの作品「Hey Now」は、無名ながら7カ月間で80万回以上再生されています。

以前ここで紹介した同じくイギリス出身の兄弟デュオ、ディスクロージャーのアルバムに参加するなど、注目度は日増しに高まっています。9月リリースのファースト・アルバムも追って紹介したいと思います。

そして最後はロンドンのDJ、ジャイルス・ピーターソンが主宰するインディペンデント・レーベル、ブラウンズウッド・レコーディングスの若きシンガー・ソング・ライター。ウィル・オザンヌによるプロジェクト、ギャング・カラーズをご紹介します。

繊細で美しいピアノとシンセが漂うなか、ポップかつメランコリックなメロディ・ラインを歌い上げるブルー・アイド・ソウル。ポスト・ダブステップやエレクトロニカというジャンルでは簡単には括れない、多様な音楽要素が渾然一体とした注目のポップ・ミュージックと言えるかもしれません。こちらも9月に新作が発表されます。