ぜひ来冬の計画に! 白銀の奥入瀬で、とびきりの青森フレンチを、たっぷり3時間30分かけて堪能する|TRAVEL
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2021年5月20日

ぜひ来冬の計画に! 白銀の奥入瀬で、とびきりの青森フレンチを、たっぷり3時間30分かけて堪能する|TRAVEL

TRAVEL|星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル

奥入瀬渓流ホテルのフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」で味わい尽くす、青森の「フレンチ魚介」と銘醸ワイン(1)

もうすっかり春ですが、来冬のグルメ計画として、ぜひローカルフレンチ体験はいかがですか? テーマは、フレンチ仕立ての青森で採れた魚介のフルコース。魚介と言えば、イタリアン? を連想しがちですが、フランス料理の手の込んだ手法でいただく海の幸の素晴らしさを忘れてはなりません。

TALK by HASEGAWA Aya, TSUCHIDA Takashi

新緑の季節もいいけれど、真冬の奥入瀬は抜群に美味しいのだ!

奥入瀬と言えば“爽やかな春夏”を思い浮かべますが、なんて言ったって、魚介類が最も旨味をたくわえるのは真冬。三方を海で囲まれた青森では、それぞれの潮の流れから、まさしくバリエーション豊かな海鮮素材が集まります。その旨味を味わい尽くすタイミングとして、冬季はベストな選択肢なんです!! 2020年に新シェフが就任して、レストラン自体のコンセプトもブラッシュアップされています。
しかも八戸駅からなら無料のシャトルバスがあり、雪深くとも、案外アクセス良好です。
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土田貴史 奥入瀬渓流ホテルのフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」(以下「ソノール」)、昨春からシェフが変わって、またテイストが変わったよね。テーマは、青森のシーフード!!
長谷川あや 噂には聞いてたけれど、ほんとに変わったね。“青森食材でフレンチ”というテーマは一貫していながら、個性はまったく別モノになった。そして、潔いまでの「おサカナくん推し」。
すべて美味しかったけど、とくにナマコは印象的だったな~。私、ナマコにそれほど魅力を感じてこなかったんだけど、“失礼しました”って感じ。これは旨い!
干し海鼠(ナマコ) トリュフ
土田貴史 青森ではナマコを食べる慣習があるそうだよ。そこからの発想だとか。しかも「ソノール」ではトリュフの香りと合わさって、格別な印象だったね。
長谷川あや なんでも「ソノール」の新シェフが、某超有名中華で修行した、十和田市内の中華料理シェフと意気投合して、中華の手法による自家干しナマコを使い始めたんだって。それを、戻してシャモのミンチと和えたそう。トッピングに、トリュフがドドーン。とにかく美味しいです。
土田貴史 旅の醍醐味って、その土地の文化を知ることだよね。その意味でも、「ソノール」はたくさんのことを教えてくれたな。
長谷川あや ワインもね。ペアリングが挑戦的で、何度か「え、ここでコレ?」と思ったけど、そういう驚きこそ、ドンピシャだったりする。癖の強い料理にナチュールを合わせるとか、意外に思えるけど、飲むと納得する。さっきからしつこく私たちが話してるナマコには、スパイスのような赤ワインを合わせてくれて、インパクト大だった!
土田貴史 ソムリエの力量があるところでは、ペアリングをお願いしたほうが当たりだよね。ワインでバイ・ストーリーを作ってくれるから、ひとつのコースで2度おいしい!
長谷川あや ほんとそう! 正直、別のレストランで、ペアリングで失敗したことが過去に何度もある。単に、昨日余ったボトルを出してるんじゃないの? 的な。でも、いまの「ソノール」なら、お酒が飲める人は断然ペアリングを推奨したいです!

「ソノール」に新しく就任したシェフ岡 亮佑さんとは?

岡 亮佑さん
長谷川あや ところで、現シェフの岡 亮佑さんは、奥入瀬に来てまだ1年くらいだったはず。青森とは縁もゆかりもない方だったと思うんだけど……。
土田貴史 滋賀ご出身の35才。海に面してないところに生まれて、魚介をこれだけ使いこなすって、すごいなあ。ナマコも含め、9品のうちの6品はシーフードだもん。
牛 百合根 黒大蒜
長谷川あや そう。ベースや隠し味に肉は使っているけれど、メニューに堂々と「肉」を名乗っているのはメインのひと皿だけだったね。そして、この牛さんがまた“やりよる”。これはあえて青森にこだわらず、シェフがいちばん信頼している生産者の牛肉を取り寄せているって言ってたね。私、今まで経産牛を美味しいと感じたことはなかったけど、これは文句なしに美味しかった。ソースなしでも大満足。
土田貴史 リブロースを3〜4週間ほど熟成させたうえで、ベストなタイミングで炭焼きしているそうだよ。
取材時のメニューがこちら
長谷川あや ポーション小さめの多皿構成でいて、メインはしっかり食べ応えあるし、ずっとワクワクで気づけばお腹いっぱい。かなり手数がかかっているはずで、大きなお世話だけど厨房の仕事量が心配になる。この皿数、充実度は、かなりリーズナブルだと思う。
土田貴史 だからこそ、万全の体制で望むべきだよね。「ソノール」に行くなら、ちゃんとお腹をすかせて、たっぷり3時間半はかかると思って、夜に臨んでほしいです。そしてワインと食材にアンテナを巡らせて、頭フル回転で食べ進めてほしい。
長谷川あや 全力で同意。奥入瀬渓流ホテルは魅力的なアクティビティがいっぱいあるけど、それらは「ソノール」の前に済ませて、時間を気にせず、このメニューに向き合ってほしい(笑)。私たちも3時間半たっぷり楽しんだけど、「みなさん大体このくらいですよ」って。
土田貴史 「ソノール」は、もはや半日アクティビティなんだと思います。
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