出雲にて、ひとりで向き合う”松葉がに”。神との対話。至福の時間|TRAVEL
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2022年3月4日

出雲にて、ひとりで向き合う”松葉がに”。神との対話。至福の時間|TRAVEL

TRAVEL|界 玉造

「知る」は、おいしい!リターンズ 界 玉造編(2)

蟹を彩る玉造の湯。島根の日本酒。そして神話の世界へ

さて、温泉旅館「界 玉造」全体についてもご紹介させてくださいまし。
客室内の温泉露天風呂。、24室すべてに、このような露天風呂と内風呂が付いています。頭上の藍染も「界 玉造」オリジナル。
まずお伝えしたい情報は、24室すべての客室に、温泉をひいた露天風呂が設置されているということ! 以前、食いしん坊の友人が、「蟹を食べる前には身を清めなきゃ」と言っていたことを思い出し、私も実践させていただきました(笑)。玉造温泉は、約1300年前に編纂された『出雲国風土記』に“神の湯”と記されている日本最古の湯のひとつ。蟹に対峙する前に身を清めるのに、これほどふさわしいお湯はないと思いますっ! 
お風呂と言えば、御社からこんこんとお湯が流れ出る大浴場も神秘的です。解放感抜群の露天風呂もあるので、部屋のお風呂はもちろん、ぜひこちらにも足を運んでみるべし! です。湯上がり処には、大山乳業のアイスキャンディーが用意されていますよ。
そして、忘れちゃいけません。「界 玉造」には、島根の選りすぐりの日本酒を取り揃えた、お座敷の「日本酒BAR」があるのです! コロナ禍の現在はBARで、ではなく、それぞれの部屋で飲むスタイルになってはいますが、入り口にずらりと並ぶ酒樽や、巨大なヤマタノオロチはなかなかのインパクト。えー島根のお酒全然わからなーい、何を飲めばいいのー? という方もご心配なく。スタッフ鈴木さんセレクトのおすすめセットも多数用意されています。
ご当地楽(ごとうちがく)。「石見神楽」はひときわダイナミックで演劇性が高いもの。八つの頭を持つ大蛇に捕らえられたクシナダヒメを、スサノオノミコトが救う。スサノオノミコトが大蛇を日本酒で酔わせ退治する。
で、「界」の真骨頂ともいえる「ご当地楽(ごとうちがく)」もお見逃しなく。全国に展開する温泉旅館ブランド「界」では、それぞれの地域の伝統工芸、文化、芸能に触れられる無料の体験プログラムを用意していますが、「界 出雲」では、神事において神に奉納するために舞われた芸能「神楽」が、ロビーに造られた舞台で披露されます。演目はヤマタノオロチ伝説を題材にした、出雲の地にまつわる神話でもある「大蛇」。演者はすべて界スタッフですが、これが大迫力なんです。日本酒好きで、スサノオノミコトに日本酒に酔わされて、やっつけられてしまったヤマタノオロチに、酒飲みのひとりとして同情しながらも、「界」のスタッフの引き出しの多さに心底感服しました。
そして、日中はもちろん、神社巡り。ここ「界 玉造」を起点に、出雲大社までは車で約60分。ほかにも、訪れるべき神社はたくさんあります。なんたって、ここは神の国ですから。神頼み、一生に一度くらい、本気で巡ってみましょうよ。
蟹にむしゃぶりつき、束の間、神になり、美肌の湯に癒された1泊2日はあっという間です。後ろ髪をひかれながら宿を後にすると、ん? 目の前の並木はもしかして……?
「はい、宿の前を流れる玉湯川沿い約2kmにわたって桜並木が続いています」と鈴木さん。なんと! これは桜の季節にまた再訪しなければと決意した私です。え、ちょっとインターバル、短すぎ?

界 玉造

  • 住所|島根県松江市玉湯町玉造1237
  • アクセス|JR玉造温泉駅より車で約5分、出雲空港から車で約40分
  • 客室数|24室(チェックイン15:00、チェックアウト12:00)
  • 料金|1泊4万1000円〜(2名1室利用時の1名料金、サービス料、消費税、入湯税込)
  • URL|https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kai-izumo
問い合わせ先

界予約センター(9:30〜18:00)
Tel.0570-073-011
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaitamatsukuri/

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