MOVIE|ポール・トーマス・アンダーソン監督による5年ぶりの新作『ザ・マスター』
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2015年1月19日

MOVIE|ポール・トーマス・アンダーソン監督による5年ぶりの新作『ザ・マスター』

MOVIE|ポール・トーマス・アンダーソン監督による5年ぶりの新作

新興宗教を舞台に教祖と弟子の関係を描く『ザ・マスター』

2007年以来となるポール・トーマス・アンダーソン監督の新作が上陸。新興宗教の教祖と弟子の関係を描く『ザ・マスター』が、3月22日(金)からTOHOシネマズ シャンテ、新宿バルト9ほかでロードショーされる。

Text by YANAKA Tomomi

ベネチア国際映画祭では銀熊子賞と男優賞をダブル受賞!

昨年9月に開催されたベネチア国際映画祭で、監督賞に当たる銀熊子賞を受賞するとともに、主演のホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンのふたりに男優賞がもたらされた『ザ・マスター』が、いよいよ日本でも公開される。

ポール・トーマス・アンダーソン監督は、1996年に『ハードエイト』でデビューし、42歳にして世界三大映画祭であるカンヌ、ベルリン、ベネチアにおいてすべての監督賞に輝くという稀有な存在。そんな映画界のカリスマが5年の沈黙を破り、今回の舞台に据えたのは、1950年代のアメリカの新興宗教だった。これまで家族、父と子、血縁というテーマを描いてきた彼が、人間同士の深層心理をえぐり出す重厚かつ芳醇なドラマを完成させた。

出演は、脚本の段階からアンダーソン監督がキャスティングを決めていたという。長編オリジナルでは本作が俳優復帰作となるホアキン・フェニックスは、主役の帰還兵フレディを熱演。フィリップ・シーモア・ホフマンが教祖のマスターを演じたほか、マスターの妻ペギーにはエイミー・アダムスといった実力派俳優がそろい踏みした。

カリスマ教祖に出会い、人生を180度変えた帰還兵のフレディ

第二次世界大戦末期。海軍での海外赴任から戻った帰還兵のフレディ・クエルはデパートでのカメラマンとして一般生活に戻っていたが、戦地で患ったアルコール依存を断ち切れず、職場で問題を起こしてしまう。

ザ・マスター 03

ザ・マスター 04

本作が俳優復帰作となるホアキン・フェニックス

その後も日常生活に適応できず、あてのない放浪の旅に出ていた彼は、密航した船で「ザ・コーズ」という親交宗教団体に遭遇。その船の主であり、教団の指導者である“マスター”ことランカスター・ドットに迎えられる。マスターはあるメソッドで悩めるひとびとの心を解放し、カルト的な人気を得ていた指導者だった。

そこから180度人生が変わったフレディ。次第に彼の右腕として地位を得ていくが、その陰にはマスターの妻が潜んでいた。そして3人の関係は次第に力の均衡を崩しはじめる。

アンダーソン監督が「ひとは誰もが指導者(=マスター)が必要だ。だが、フィリップ演じるマスターもまた、指導者が必要だったんだ。それがフレディ(ホアキン)だった」と語るとおり、スクリーンからあふれ出るのは、ホアキンとフィリップが対峙したときの危うさと緊迫感。抗えない力で求め合い、ゆえに反発する魂を描く究極の人間ドラマは必見だ。

『ザ・マスター』
3月22日(金)からTOHOシネマズ シャンテ、新宿バルト9ほかで公開
監督・脚本│ポール・トーマス・アンダーソン
出演│ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス
配給│ファントム・フィルム
2012年/アメリカ/138分/R-15
http://themastermovie.jp/

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