MOVIE|映画『種まく旅人~みのりの茶~』田中麗奈インタビュー
映画『種まく旅人~みのりの茶~』 3月17日公開
田中麗奈インタビュー
風光明媚な大分県臼杵市を舞台に、お茶の有機栽培を営む人びとの姿を描いた映画『種まく旅人~みのりの茶~』。2012年3月3日(土)の大分・福岡での先行上映を経て、3月17日(土)より全国公開が決定した。
映画主演は16年ぶりの陣内孝則(官僚でありながら現場に足を運んで皆と汗を流す人間味溢れる役人、大宮金次郎役)とともに、病に倒れた祖父役の柄本 明の茶畑を守る孫、みのりを演じた田中麗奈に直撃インタビューした。
Text by OPENERS
あたりまえの毎日にある幸せに気づくとき、人は満ち足りた気持ちになる
デザイナーとしての職を失い、自分の居場所が見えなくなりながらも、お茶の栽培を通じてあらたな人生を歩みはじめるみのりを演じた田中麗奈さん。自分たちでつくったおいしいごはんを食べて、笑いあって、日が沈んだら眠りにつく。ときどき、星空を見上げて泣く。そんなシンプルな暮らしの大切さを描いた映画が、『種まく旅人~みのりの茶~』である。
──今回、陣内孝則さんと共演されていかがでしたか?
よく冗談を言って現場を和ませ、雰囲気を温めるような方。私もよく笑っていた気がします。
──「農ガール」「農ギャル」という言葉があるように、最近、農業に興味をもっている女性も増えているようですが、若い世代の女性が農業に注目していることをどう思われますか?
若い世代の方々が農業を体験したり、趣味にされるのはとてもよいことだと思います。 実際に体力もいる作業なので、若い方が携わっていくことで、たくさんの方の助けになると思います。
──映画のロケで実際に農業を体験されていかがでしたか?
毎日飲んでいるお茶ですが、実際に飲むまでにはこんなにも時間と手間がかかるのかということに驚きました。
機械を使うときもありますが、大変な重労働は避けられません。おいしいお茶は、農家の方々の努力の賜なんだと教えられました。
──撮影中に楽しかったこと、ご苦労されたことなどありましたか?
薄着で撮影していたので、寒さは辛かったです。ですが、撮影が終わったあとの温かい食事はいつも以上においしく感じました。
──では、映画を通じてのメッセージをお願いします。
仕事って何だろう。やりたいことって何だろう。なんとなく流されて生きてきたみのりが茶畑に触れて、改めて生きていることに感謝し、答えを見つけていきます。ひとの手をかけることで実っていく茶葉の姿は美しく、ひとと自然が手を取り合って生きていることを教わりました。──人生の休息時間。観た方の心がお茶を飲んだときのようにホッとできる映画になっていると思います。
<STORY>
金ちゃんこと大宮金次郎(陣内孝則)。全国各地の農家を訪ねては作業を手伝い、酒を酌み交わすこの男の実体は農林水産省の官房企画官だが、役所と畑ではまったくの別人であるため、両方の顔を知る者はいない。いっぽう、デザイナーの仕事をリストラされ、祖父の修造(柄本 明)が暮らす大分県臼杵市にやって来たみのり(田中麗奈)。そんなふたりが修造の営む有機茶園で出会った翌日、修造が突然の病に倒れてしまう。かわりに畑仕事をすることになったみのりは、市役所農政課の職員 卓治(吉沢 悠)から有機農業の大変さを聞かされ、また自然の厳しさや慣れない田舎の風習に何度もめげそうになるが……。
『種まく旅人~みのりの茶~』
出演|陣内孝則、田中麗奈、吉沢 悠、柄本 明、永島敏行、石丸謙二郎、寺泉 憲、中村ゆり、林 美智子ほか
監督|塩屋 俊
主題歌|中村中「ずっと君を見ている」
製作|『種まく旅人~みのりの茶~』製作委員会
企画・制作プロダクション|ウィル・ドゥ/制作協力|松竹撮影所
後援|農林水産省/大分県/臼杵市/大分市
オフィシャルサイト
www.tanemaku-movie.com
配給|ゴー・シネマ