試練を乗り越えた奇跡のドンペリニヨンが、いよいよリリース｜MHD Moët Hennessy Diageo

MHD Moët Hennessy Diageo｜MHD モエヘネシーディアジオ

力強い味わいと芳醇な香りを持つ「ドンペリニヨンヴィンテージ 2010」が登場

「ドンペリニヨンヴィンテージ 2010」が、2020年10月上旬より全国主要百貨店にて順次取り扱い開始される。2010年の厳しい天候の試練を乗り越え、綿密に選別されたピノ・ノワールと完熟したシャルドネの2品種を用い、豊かなコントラストを感じさせる奇跡のヴィンテージだ。

Text by OZAKI Sayaka｜Edit by TSUCHIDA Takashi

厳しい自然の試練を乗り越えた、奇跡のヴィンテージ

ドンペリニヨンは、緻密さ、力強さ、触感、ミネラル感、複雑さと完璧さ、そして長く続く余韻を特徴とし、その完璧なハーモニーを通じて、ブランドの美学と特別な価値観を表現するブランドだ。このメゾンより、2010年に収穫されたブドウだけを用いて、10年をかけてゆっくりと熟成された「ドンペリニヨンヴィンテージ 2010」がリリースされた。

しかしながら、このリリースはメゾンにとって大きな賭けでもあった。2010年の上半期は1996年以来の最低気温を記録し、凍てつく冬と冷涼な春を経て迎えた夏は猛暑までには及ばなかったが、全体に降雨量が少なく乾燥した理想的といえる気候だったからだ。

夏の終わりが感じられる8月の半ば、たった2日間で2カ月分もの雨が降り、生育状況は一変。その雨と暑さのおかげでブドウは短期間のうちに十分に熟したが、収穫時にボトリティス（灰色かび病）が発生し、ピノ・ノワール種に影響が出てしまったのだ。

この困難な状況に直面し、メゾンのテロワールに関する豊富な経験と鋭い観察のもと、摘み取りが一気に行なわれ、ブドウを綿密に選別。一部のブドウは失われたが、極めて的確な決断によって救われたピノ・ノワールの出来は絶品、完熟に恵まれたシャルドネの出来も同様だった。

実際、シャルドネは、濃厚さ、深み、バランスを示し、過去30年間で最高の出来であった。アッサンブラージュの後、これらふたつのブドウ品種は、力強いながら骨格も肌理（きめ）もバランスがとれており、完璧な調和を見せるものだった。こうして、メゾンに受け継がれたインスピレーションと、経験、培われた熟練の技によって「ドンペリニヨンヴィンテージ 2010」が完成したのだ。

試練を乗り越えた奇跡のドンペリニヨンが、いよいよリリース｜Moët Hennessy Diageo

香りは、最初にグリーンマンゴー、メロン、パイナップルのようなトロピカルフルーツの甘いブーケを感じた後、爽やかなオレンジやほのかなマンダリンなど、よりまろやかな香りが立ち昇る。続いて、ピオニー、ジャスミン、ライラックなど雨上がりにほころぶ花のような香りを堪能できる。味わいは、口にした瞬間から豊かでリッチ。五感を刺激する完熟したジューシーな味わいの中に、芳醇でしっかりとした口当たりからスパイシーでピリッとした風味が現れ、最後に心地よい塩味が余韻として続く。