食通たちが、東京・渋谷に集結。超予約困難店「Comptoir Feu」鬼才シェフによる1日限りのイノベーティブ・フレンチ|EAT
LOUNGE / EAT
2021年4月15日

食通たちが、東京・渋谷に集結。超予約困難店「Comptoir Feu」鬼才シェフによる1日限りのイノベーティブ・フレンチ|EAT

EAT|C.F.S.A

贅を極めた食材が勢揃い。噂に違わぬ「Comptoir Feu」佐藤 歩シェフによる、ひと皿ごとに感動が溢れ出すフルコース

2021年3月21日(日)、1日限りのプレミアムなダイニングイベント「C.F.S.A」(Comptoir Feu Sato Ayumu コントワール・フー・サトウ・アユム)が、東京・渋谷「CÉ LA VI TOKYO」にて開催された。当初は2021年1月末開催の予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大および緊急事態宣言の発出を受け、この日に延期。当日はイベント開催時間を早め、徹底した対策を行った上での待望の実施となった。

Photographs by OHTAKI Kaku|Text by SUZUKI Shiori(Smartmedia)|Edit by TSUCHIDA Takashi

「Comptoir Feu」鬼才シェフによる1日限りのイノベーティブ・フレンチ

“食×音楽×多様なカルチャー融合”という、新たなエンターテインメントの幕開け

ランチおよびイブニングの2部制で開催された今回の「C.F.S.A」だが、用意されたのは、わずかに30席ずつ。その貴重な席を運良く押さえることに成功したフーディーたちのお目当ては、日本きっての超予約困難店「Comptoir Feu(コントワール フー)」オーナーシェフ佐藤 歩氏が振る舞う料理である。大阪・北新地の「Comptoir Feu」と言えば、“完全紹介制”“住所・電話番号非公開”“客単価7〜8万円”にもかかわらず、1年先まで予約が埋まっている幻の名店だ。
そして今回のイベント会場となった「CÉ LA VI TOKYO」とは、東急プラザ渋谷の17階、18階に誕生したダイニングレストラン。東京の中心にありながら、渋谷の街を見下ろす圧倒的なロケーションを持ち、心地良い風が吹き抜ける広々としたオープンデッキを所有。音楽と料理を掛け合わせた大人の社交場として、オープン以来、注目を集めている店舗である。
「C.F.S.A」では、ダイニングフロア、スカイデッキフロアの2ゾーンを専有して、ソーシャルディスタンシングを遵守。ニューノーマル時代のイベントとして、安心・安全を担保した。
さて、フレンチをベースとしながらも、型破りな料理スタイルが有名な佐藤シェフ。ウニ、キャビア、フォアグラ、トリュフなどの高級食材を用いて、常人では思いつかない大胆な組み合わせや調理法を生み出すことから“変態”“鬼才”と称賛されているわけだが、もちろん、それだけでトップシェフの仲間入りを果たした訳ではない。
この日、メインとして提供された「土佐牛フィレ 黒酢とネギ油」の土佐牛は、佐藤シェフが1週間前に偶然出合い、急遽、採用となったもの。「Comptoir Feu」では牛肉を使うことはほとんどないというが、シェフ自身が食して「美味しい」と感じた素材は、すぐさま取り入れる柔軟さを持ち合わせている。
そして自分のスタイルにとらわれないのも、佐藤シェフの魅力のひとつ。
例えば、今回前菜で登場した「トロとお米のタルタル キャビア」「天然ホタテのセビーチェ」は、「CÉ LA VI TOKYO」のシグネチャーメニューをフィーチャーしたひと皿だ。フレンチの枠を超え、エスニック料理に「Comptoir Feu」のエッセンスを添えた提案は、前菜にして、いきなりクライマックスが訪れたかのような錯覚を覚える。
「これからも様々なコラボレーション企画を進める中で、その会場、レストラン、シェフなどコラボ相手とのシグネチャーディッシュを共創することにチャレンジしていきたい」と、佐藤シェフは語った。
さらにコースに散りばめられたのが、春を感じさせる旬の食材たちである。しかも佐藤シェフが集めてきたのは、国内きっての“極上”と称される食材ばかり。木津川の菜の花農家、相模湾の仲買い……いずれも生産者との強いパイプがなければ仕入れることのできないアイテムだ。
では、紹介しよう。以下がコースの全容である。
大阪・北新地の「Comptoir Feu」(コントワール フー)は、なんと9席。ワイン給仕までワンオペレーションで行うのが、佐藤氏のスタイルである。すなわち“究極のシェフズテーブル”であることが「Comptoir Feu」の醍醐味だが、その佐藤氏が、いまなぜ自身の店舗を飛び出し、新たなチャレンジを行うのか。ここからは、ランチの部を終えた本人を直撃した内容である。
「(コロナ禍において)できる、できないで考えるのではなく、どうしたらできるかを考えるべきだと思います。最初に『できる』と言ってしまえば、後は身体を動かすしかないですから」
佐藤氏は、このイベントをふたつ返事で快諾した。とはいえ、客の目の前で調理し、自らの手ですべての給仕を完結させてきただけに、今回のキャパシティに対するギャップはあったのではないか?
「30人前を一度にキッチンで作って運んでくるのではなく、いくつかのグループに分散させました。美味しい料理を提供するのはもちろんですが、『Comptoir Feu』らしさである(お客さまの)目の前で、調理することにはこだわりたかったんです。そこで会場内のフロントに立って仕上げるなど、工夫しました。料理が作られている過程を目の前で見せることが、お客さまの高揚感に繋がる一番の方法だからです」
その言葉通り、佐藤シェフらしいフランクな距離感で、シェフズテーブルを実現させていた姿が印象的だった。香りも温度も、スピードが大事。その佐藤シェフの意図を一瞬たりとて逃すまいと、「CÉ LA VI TOKYO」スタッフもシンクロして、まさに完璧なタイミングが図られていた。
しかも料理に込められたストーリーを、佐藤シェフが自ら話して回るエンターテインメント性が素晴らしい。そう、我々は料理を“脳でも食べる”のだ。
さて、食べログGold Award獲得、直近評価も4.57と、いまなおプレミアムレストラン界のトップを走りながらも実は今年いっぱいでクローズするという「Comptoir Feu」。そこには驕ることなく、進化を続ける佐藤シェフの結論があり、同時に「C.F.S.A」で体現したいことにもつながっていた。
18歳で料理の道へ進み、現在42歳。名うての料理人としての確固たる地位を築いたが、スタートした頃の純粋な気持ちとの間にズレを覚えたという。
「アッパー層に対する食をこれまで手掛けてきましたが、このままで本当にいいのかなと疑問に思いました。料理人という仕事は、生産者の皆さんが美味しいものを届けてくれるからこそ成り立っています。その前提に照らした時に、僕らだけがその恩恵を受けるのはおかしいのではないかと」
佐藤シェフの決断には、「生産者の方に還元していきたい」という強い意志がうかがえた。閉店とは、さらなる発展に向けたプロローグだろう。そして第2回「C.F.S.A」は、日本初のWホテルとして2021年3月にオープンした「W Osaka」で開催される予定だが、その構想とは?
「生産者さんの顔がもっと見えるイベントにしていきたいです。やっぱり、作っている側にも喜んでもらえないとしょうがないですから。『会場に彼らはいないけれど、生産者も参加している』ということを、お客さまに感じていただけるメニューを考え中です」
フレンチというジャンルの垣根を越え、さらにはC.F.S.Aエグゼクティヴプロデューサーである吉山勇樹氏が手掛ける各種イベントやマーチャンダイズとも、どう融合しどのようにアップデートされていくのか(※「C.F.S.A」誕生秘話については、こちらの記事をぜひご覧ください)。
ニューノーマル時代のプレミアムイベント「C.F.S.A」から、これからも目が離せない。
主催|C.F.S.A実行委員会&CÉ LA VI Tokyo
メディアパートナー|OPENERS
出演者|CARTOON、53+84、FLAVIO、hidemi、MASANORI MORITA(STUDIO APARTMENT)、na-na、NAOKI SERIZAWA、YAMARIKI、YUUKI YOSHIYAMA
問い合わせ先

C.F.S.A オフィシャルウェブサイト
https://cfsa.jp

                      
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