トーマス・デマンドのブックサイニング&個展を東京で開催|Taka Ishii Gallery
Taka Ishii Gallery|タカ・イシイギャラリー
個展開催に合わせ来日
トーマス・デマンドのブックサイニングを代官山蔦屋書店で開催
ドイツを代表するアーティスト、トーマス・デマンドが来日。自身の最新作品集『Blossom』へのブックサイニングが5月19日(火)に代官山蔦屋書店で開催される。
Text by YANAKA Tomomi
詩人ベン・ラーナーとコラボレーションした最新作品集『Blossom』にサイン
1964年、ミュンヘンに生まれたトーマス・デマンド。その作品は、主要メディアから引用した歴史的、社会的事件の記録写真や映像をもとに、着色紙やダンボールを使用して、その現場を実物大で再現し、それを撮影するという、まるで事件現場を覗き込むかのような大型の写真や映像作品で知られる。
イメージのちからや装置性を検証するデマンドの作品は、インターネットなどをつうじて瞬く間に世界中に配信されることで、それ自体がまるで現実そのものであるように振る舞い、現実が投影されたイメージにより支配される近年の状況を巧みに示唆するものだ。
そんなデマンドの個展『Model Studies(Kōtō-ku)』があらたに北参道に拠点を移すタカ・イシイギャラリーで5月23日(土)から6月27日(土)まで開催される。この個展に合わせてデマンドが来日。最新作品集『Blossom』の出版を記念した単独でははじめての彼のブックサイニングが開かれる。
イギリスの出版社MACKから発行されたばかりの『Blossom』はトーマス・デマンドとアメリカ人小説家で詩人のベン・ラーナーの文章により構成されるコラボレーション作品集。紙でていねいにつくられた“Blossom=桜”のイメージは、2013年5月4日にニューヨークタイムズ紙に掲載された、同年4月のボストンマラソン爆弾テロ事件のタルメラン・ツァルナエフ容疑者の妻、キャサリン・ラッセルの写真にまつわるものだという。
撮影され、壊され、見る人を眼の前にある現実とはちがった仮想の世界へと引き込み、そこにラーナーの文章が添えられることにより、あらたな解釈が生み出されるデマンドの作品。デマンドの新境地ともいえる作品に直接サインしてもらえるまたとない機会となっている。
『Blossom』
作者│トーマス・デマンド、ベン・ラーナー
出版社│MACK
仕様│310×240mm、64ページ、カラー
価格│1万1880円
出版記念ブックサイニング
日程|5月19日(火)
時間|20:00~21:00
会場|代官山蔦屋書店 2号館 1階アートフロア
東京都渋谷区猿楽町17-5
Tel. 03-3770-2525
対象書籍|『Blossom』のみ
トーマス・デマンド個展『Model Studies(Kōtō-ku)』
日程|5月22日(金)~6月27日(土) ※日曜、月曜、祝祭日は休み
時間|12:00~19:00
会場|タカ・イシイギャラリー
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-10-11 B1
Tel. 03-5646-6050