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2015年4月8日
ART|上田義彦『Hakuho』展
ART|心技体を極めた名横綱、白鵬を写し取る
上田義彦『Hakuho』展
写真家 上田義彦(うえだ・よしひこ)氏が当代の名横綱、白鵬を撮影した写真展『Hakuho』。4月12日(土)まで港区・竹芝のギャラリー916 スモールで開かれている。
Text by YANAKA Tomomi
千年以上にわたり継承されてきた神事としての相撲の姿を克明に映し出す
ギャラリー916のキュレーターとしても活躍する写真家の上田義彦氏。1957年に生まれ、ネイティブアメリカンの新生な森を撮影した『QUINAULT』(1993年)や近年では“命の大元”として屋久島や東尋坊の荒れ狂う海など撮影した『Materia』シリーズを発表してきた。
これまでにも吉本隆明や安岡章太郎ら著名な日本人39人と対峙した『ポルトレ』(2003年)など、ポートレートでもその世界観でみせてきた上田氏があらたに被写体として選んだのは、いわずと知れた横綱・白鵬。心技体を極めた者だけが発することのできる空気を上田氏が切り取った。
会場には、鬢(びん)のにおいまでが伝わってくる大銀杏、しめ縄のすがすがしい白さ、美しい絹の光沢を放つ化粧回しまで、千年以上にわたり継承されてきた神事としての相撲の姿を克明に映し出すような写真を展示。横綱という存在の偉大さを感じられるとともに、白鵬関の人柄に触れられるようなポートレイトの醍醐味を存分に感じることのできる展覧会だ。
上田義彦『Hakuho』展
会期│3月21日(金)~4月12日(土) ※日曜、月曜休み
時間│11:00~20:00 ※土曜、祝日は~18:30
会場│ギャラリー916 スモール
東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3ビル 6F
Tel.03-5403-9161
入場料│一般800円、学生500円(ギャラリー916及び916スモール)