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ART
2015年1月27日
ART|森山大道写真展『1965~』をギャラリー916で開催
ART│キュレーター/写真家の上田義彦が選んだ82点で構成
森山大道写真展『1965~』がギャラリー916で開催
日本を代表する写真家・森山大道(もりやま・だいどう)が写真家として独立した1964年から現在にいたるまでの写真を展示した『1965~』が港区・竹芝のギャラリー916で7月20日(土)まで開かれている。
Text by YANAKA Tomomi
「写真とは何か」を問いつづける森山大道の軌跡
1938年に大阪で生まれた森山大道は、高校在学中から商業デザイン会社に勤め、その後グラフィックデザイナーとなる。1960年、22歳のとき、写真家の岩宮武二との出会いをきっかけに、写真の世界へと飛び込み、細江英公のアシスタントを経て1964年に独立。以降、鋭い視線と代名詞でもあるモノクロ作品が人々を魅了し、昨年末にはロンドンのテート・モダン美術館で『ウィリアム・クライン+森山大道』展を開催するなど、世界を股に駆けた精力的な活動で知られている。
そんな森山大道の写真展『1965~』が、写真家の上田義彦とG/Pギャラリーを主宰する後藤繁雄がキュレーターとなり、600平方メートルという巨大なスペースを活用して昨年誕生したギャラリー916で開催。数ある森山作品のなかかから上田義彦が選んだ82点により構成される。
会場には、猥雑な色の氾濫するこの世界を書き分け、無造作に切り取られたいくつもの日常の断片を展示。巨大な欲望体の街から、エロティックに迫り来る世界から瞬時に自らの欲望を見出し、ラディカルに「写真とは何か」を問いつづける森山大道。その軌跡がよくわかる構成となっている。