WOWが動かし続けてきた「ビジュアルの力」

1997年の設立以来、CG映像に始まり、UI/UXデザイン、空間インスタレーション、プロダクトや建築に至るまで、多彩なフィールドで活動しているヴィジュアルデザインスタジオ「WOW」（ワウ）。

昨年20周年を迎えたWOWの過去・現在・未来が一体となった回顧展「WOW Visual Design Studio ―WOWが動かす世界―」が開催。WOWが切り拓いてきた「ビジュアルの力」が、思想や歴史、テクノロジーと組み合わされ、新たな時代をつくり上げる―。それを体感できる展示となる。

展示テーマは「WOWの環世界」。環世界とは、動物の種ごとに異なる知覚が創り出す、主観的な世界のあり方を表す生物学用語だ。

WOWのすべての作品は“「ビジュアルデザイン」―「視覚的なモノ・コト（＝ビジュアル）はすべてデザインの対象である」”というコンセプトで繋がっている。モニター画面から仮想空間、ギャラリーや都市ランドスケープまでを舞台に、自然とデジタル、現実と虚構、物質と非物質が溶け合う―。

ビジュアルの働きとそれを目にする人々が織り成す化学反応、それが本展示の真髄といえる。

会場は東京・青山のスパイラル（スパイラルガーデン・スパイラルホール）、青山通りに面したエスプラナードを使用した大規模なもの。

RENDER

motion texture 02

スパイラルガーデンでは、映像作品のヒストリー展示、アトリウムの吹き抜けには浮遊する布の巨大インスタレーション「wind form_03」を展示。ホールへと続くエスプラナードには、プロダクトレーベル「BLUEVOX！」の品々やマーク・ニューソンとのコラボレーションによる日本刀「aikuchi」、新作映像作品「motion texture」、社内デザインユニット「wowlab」のスタディが並ぶ。

スパイラルホールには、目玉となる体験型展示を配置。「WOWの環世界」が、これまでにない規模と密度で出現する。

RENDER（新作）
レイヤー状に並べた20 枚の透明有機EL ディスプレイからなる新機軸の作品。鑑賞者はその周りを歩きながら、重なり合う映像と音響の断片を多様な視点から空間的／身体的に体感する。映像／空間／身体の相互作用から、見る者それぞれに異なるまったく新しいビジュアル表現を導く試み。スパイラルホール（3F）にて今回初公開。

BAKERU
伝統行事の宝庫とも言われるWOW創業の地・東北に息づく異形の存在たちに、お面を着けることで“化ける”ことができるインタラクティブな体験型作品（東京初公開）。スパイラルホール（3F）にて展示。

motion texture 02（新作）
WOW の映像インスタレーション表現における記念碑的作品を、新たにアップデートした映像作品。本作の世界観を“1 枚の絵”に落とし込んだアートピースの展示販売も行う。エスプラナード（M2F）にて初展示。

wind form

aikuchi

BLUEVOX！

wind form
布と風が織りなすシンプルで美しいアニメーション（動き）により、自然界に存在する現象の再現を試みた作品。国内外で発表されてきた作品をアップデートし、スパイラルガーデン（1F)の吹き抜け大空間で展開。

aikuchi
世界的デザイナーのマーク・ニューソンを迎え、日本刀の新たな価値を切り拓く伝統と革新の結晶「aikuchi」を展示。1 セット3500万円にて販売。

BLUEVOX！
「生活不必需品」をコンセプトに、ビジュアルデザインで培ってきた3D データにおけるフォルムや質感、ライティングなどのこだわりや技術を実在のモノに落とし込んでいくプロジェクト。本展では新作「LUX」も登場。

WOWが追求しているビジョンが、作品を通じて感じられる本展示。ぜひ足を運んで、体感してみてほしい。

WOW Visual Design Studio ―WOWが動かす世界―
会期｜2018年4月6日（金）～2018年4月15日（日）
時間｜11:00～20:00（最終入場は19:30まで）
会場｜スパイラルガーデン（1F）、エスプラナード（M2F）、スパイラルホール（3F）
住所｜東京都港区南青山5-6-23
入場料｜スパイラルガーデン、エスプラナードは無料。スパイラルホールのみ有料。
【一般】800円　【小中高生】500円　【未就学児】無料　【ペア割引】1000円
イベントURL｜http://www.w0w.co.jp/atw

WOWスタッフによるギャラリーツアー
開催日時｜イベントサイトにて随時更新
定員｜各回20名　※イベントサイトにて事前にお申込みが必要になります。
料金｜1000円　※展示入場券、ギャラリーツアー、ワンドリンク付き