800点もの作品を展示する荒木経惟『淫夏』|art space AM
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インスタントフィルムからインスタレーションまで多彩な作品群を紹介
800点もの作品を展示する荒木経惟『淫夏』
写真家荒木経惟の展覧会『淫夏』が8月3日(月)、神宮前のart space AMで開幕。多彩な作品群が展示される。10月11日(日)まで。
Text by YANAKA Tomomi
“近未来”8月15日を撮影した新作「2015・8・15」も
アラーキーこと荒木経惟。これまで身近なひとや風景から、社会を切り取るような作品まで、膨大な数の作品を生み出してきた。近年では、東日本大震災や、自身の病気で右眼を失明するなどの出来事が重なってきたにもかかわらず、衰えることを知らない創作意欲で、『左眼ノ恋』などあらたな境地ともいえる新作をつぎつぎに発表している。
未発表作品も展示されるという『淫夏』は、多彩な作品群が紹介される複合的な展覧会。最新作となる「2015・8・15」は、毎年終戦記念日に皇居前広場で撮影をおこなっているというアラーキーが、2015年8月15日の日付をつけ、35ミリフィルムで“近未来”を撮影するというモノクロームの作品だ。
このほかにも、十数年にわたりコラボレーションをつづけているKaoRiのつややかな和服姿をスタジオで撮りおろした新作『KIMONO:KaoRi』や、インスタントフィルムをアラーキー自身がペインティングした作品など、展示作品は総計800点にものぼるという。
戦後の喧騒のなかで幼少期を過ごしたというアラーキーが写す戦後70年目の夏から、あでやかな女性の姿まで。荒木経惟が内包するさまざまなものを観ることができる機会となっている。
荒木経惟展『淫夏』
会期|8月3日(月)~10月11日(日) ※月曜、火曜休み。ただし、8月4日、祝日は開廊
時間|13:00~19:00
会場|art space AM
東京都渋谷区神宮前6-33-14 神宮ハイツ302
art space AM
Tel. 03-5778-3913
http://am-project.jp/