アウディ、光のインスタレーションでミラノサローネを演出|Audi
Audi|アウディ
光のインスタレーションでミラノサローネを演出
アウディはイタリアで開催中のミラノサローネで「アウディ シティラブ(ラボ)」と名づけた3階建てのショーケースを開設。光のインスタレーションで、カメラ、ピアノ、自転車など、プロダクトデザインの代表作を演出した。小川フミオが現地からリポートをお届けする。
Text by OGAWA Fumio
特設ショーケースで幅広いデザイン活動を紹介
アウディはデザインに力を入れているブランドだ。他社のデザイナーをして「本当にすごいデザインだ」と感銘の言葉を吐かせるクルマのみならず、自転車、ウェア、カメラ、楽器と、生活を豊かにしてくれる道具をたいてい手がけている。2015年ミラノ デザインウィークでも、大きな展示が印象に残った。
アウディは一部のインスタレーションのスポンサーを務めると同時に、自らも、買い物好きにはおなじみモンテナポレオーネに「アウディ シティラブ(ラボ)」と名づけた3階建てのショーケースを開設。アーティストとのインスタレーションを展示した。
V10エンジンに最新の4WDテクノロジーを組み合わせた新型スポーツモデル、「アウディR8」とともに展示されたのは、ロンドン在住のアーティスト、モリッツ・ワルデマイヤーの作品だった。2004年のミラノ デザインウィークに、メッセージが表示できるインタラクティブなシャンデリアという作品を、クリスタルメーカー、スワロフスキのためにデザインしたことで一躍名が知られることになったのがワルデマイヤー。
アウディとワルデマイヤーのつきあいも長く、2010年にさかのぼる。プロダクトデザインからファッションまで幅広い分野で、インタラクティブなプロダクトを手がけるワルデマイヤーは、2015年は「ベッラフィグラ」と名づけた光のインスタレーションを、アウディのために作り上げた。
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光のインスタレーションでミラノサローネを演出(2)
クルマからチェア、アート作品まで
200個のLEDからなる「ベッラフィグラ」のコンセプトは「ドライビングの楽しさから着想を得た」とアウディでは説明する。白はヘッドランプ、赤はテールランプの光で、カーブは夜にクルマを撮影したときの「長時間露光のイメージ」(アウディ)だそう。美しいが、けっして静的でない。それが新型R8の上で輝いているのが印象的だった。
アウディ シティラブの中には、ライカのカメラ、べーゼンドルファーのピアノ、自転車、カービングスキーと、これまでアウディデザインが手がけてきたプロダクトが美しく並べられていた。さらにランボルギーニをモチーフにしたアート作品や、ドゥカティのモーターサイクル、ジョルジェット・ジウジアーロが率いてきたイタルデザインのチェアまで、幅広い分野での活動内容がよくわかる展示である。
さらに路上には、アウディ「RS6アバント」が、ひとつのインスタレーションのように飾られていた。欧州独特の柔らかい太陽光をうまく使い、黒い車体に、美しい反射が、道行く人の注目を集めていたのだった。