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2022年1月18日
F1マシン由来のイーテックハイブリッドモデルを2022年春から日本導入へ|Renault
RENAULT|ルノー
F1マシン由来のイーテックハイブリッドモデルを2022年春から日本導入へ
ルノー・ジャポンは、ルノーがF1レースで培ったノウハウを取り入れて独自に開発したハイブリッドシステム「イーテックハイブリッド」搭載モデルを順次日本に導入すると発表した。1月14日〜16日に開幕された東京オートサロンでは、この「イーテックハイブリッド」を搭載した新型SUV「アルカナ」を展示。「アルカナ」は2022年春ごろの日本導入を予定しているという。
Text by YANAKA Tomomi
軽量かつコンパクトなドッグクラッチを用いたトランスミッションを採用
自動車の燃費規制、排ガス規制が厳しくなるなか、ルノーが開発したハイブリッドシステム「イーテックハイブリッド(E-TECH HYBRID)」。この技術には、ルノーが40年以上参戦しているF1をはじめとするモータースポーツで使用されるドッグクラッチを採用し、軽量化とコンパクト化を果たしたトランスミッションと組み合わせられているのが特徴だ。
F1では2014年から、新たにエネルギー回生システムを組み込んだハイブリッドシステムを導入しているルノー。エンジンと二つのモーターを組み合わせたこのパワーユニットを効率よく速く走らせるためのソフトウェアを開発するため、F1チームが膨大な走行データをシミュレーションし検証してきたものが今回活用された。
エネルギーマネジメント分野のみならず、エンジン効率やトランスミッション、モーターなども含めたノウハウが市販車のハイブリッド技術開発に反映されたという。こうしてF1のノウハウを取り入れ開発された「イーテックハイブリッド」は、1.6リッター4気筒自然吸気エンジンとこれらをつなぐトランスミッションのドッグクラッチマルチモードATで構成。
なかでも、ドッグクラッチを使用することで一般的なクラッチやシンクロナイザーさえも省き、軽量化とコンパクト化を図ったドッグクラッチマルチモードATは、モーターとエンジンの動力を切れ目なく、効率よく引き出す役目を果たし、従来のパワートレインにはないスムーズな変速とダイレクトな加速が両立されたとルノーでは謳う。
モーターはメインとなるE-モーターが36kW、205Nm、ハイボルテージスターター&ジェネレーター(HSG)が15kW、50Nmを発生。1.6リッター4気筒エンジンは69kW、148Nmを発生させる。
アルカナをはじめ、ルーテシア、キャプチャーには1.2kWhのリチウムイオン電池を搭載。減速時のバッテリー回生も行い、条件が許せば、市街地走行時の最大80%の時間をフルエレクトリックモードでの走行が可能となり、最大40%の燃費削減が期待できるという。
エレクトリックモーターが静かでなめらかな滑り出しに寄与し、追い越し時や高速域での加速もアシストするなど、レスポンスの良いドライブフィールを楽しめるというイーテックハイブリッド。どのような走りを見せるのか、F1由来のルノーの新パワートレインの日本導入を心待ちにしたい。
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